クラシカルで上品なPHランプが限定モデルで登場!
1931年にポール・ヘニングセンによって設計され、その形から“ クエスチョンマーク ”と呼ばれた「PH 2/2 テーブルランプ」。ヴィンテージ市場でしか手に入れることのできない幻のアイテムとなっていましたが、この度2021年のルイスポールセン限定アイテムとして復刻されました!2022年1月末までの期間限定・受注生産アイテムとなっています。
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンのデザイン
ポール・ヘニングセンとルイスポールセン社とのコラボレーションは1925年に始まり、1967年に亡くなるまで続きました。
ルイスポールセンのアイコニック的存在になっている「PH 5」「3枚シェードのPHランプ」「PH アーティチョーク」など、彼のイニシャル「PH」が名前に付く照明はすべてポール・ヘニングセンがデザインを手がけています。
ヘニングセンがデザインした照明器具はすべて、「人間にとって良質な光を与える照明」という彼の哲学が貫かれています。

ヘニングセンが追求した対数螺旋のシェード
ヘニングセンがデザインした照明器具は美しい光のグラデーションが特徴です。
この光の秘密は、巻貝のカーブと同じ“対数螺旋(たいすうらせん)”と言う数学的な形が照明の傘(シェード)に応用されているからです。
対数螺旋のカーブは、下図のように、光がどの角度から当たっても同じ角度で反射します。この仕組みにより、なめらかな光のグラデーションをつくることができるのです。
グラデーションの光をつくる手吹きガラスシェード
ずっと眺めていられるあたたかい灯りの理由はシェードに隠されています。すべてのガラスに厚みがあり、透明・乳白・透明の3層になっています。これは高度な技術を持った職人の手によってつくられています。表面はつるっとした質感で、内面はマットでサラサラになっています。このサラサラした加工はフロスト仕上げと言い、斜め方向の光に対してその入射角と同じ角度の反射光を主な成分としながら拡散する為、光のコントロールがしやすくなる特徴があり、グレア(光の眩しさ)を解消してくれます。

細部までこだわりの詰まったデザイン

スイッチはポール・ヘニングセンが1927年に発表したテーブルランプに採用されたものです。本体の支柱についているのですっきりして見えます。

支柱には限定品の証、ポール・ヘニングセンのイニシャル「P.H」が刻印されています。

名前の由来にもなっている「?」の疑問符のような、アール・ヌーヴォーを思わせる流れるような曲線。クラシカルでありながら、ひと目でPHランプと認識できるほど、遊び心も持ち合わせた特徴のあるデザインです。

PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプが汎用性の高いテーブルランプと言える理由はこのハンドルにあります。左右に最大45度まで傾くので必要な場所に配光ができ、読書や作業灯にも適しています。


やさしい灯りで心地いい空間を演出します
ベースの直径は140mmと、コンパクトなサイズ感ですので、サイドテーブルやキャビネットの上に置いてお使いいただけます。
ペンダントを吊ったダイニング空間にプラスで明るさを足したり、ソファで寛ぐ時間に間接照明として照らしたり。ベッドサイドに置いて一日の最後に癒しの時間を過ごすのもおすすめです。



コンセントにつなげるだけですぐ使えるテーブルランプは、電気工事や難しい設置が不要で手軽に取り入れられるのもいいところです。
PH 2/1 Table 真鍮メタライズドと比較
現行品の「PH 2/1 Table 真鍮メタライズド」と「PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプ」はどのように違うか比較してみました。

一番大きいサイズのトップシェードはどちらも同じ、直径200mmです。ベース部分はPH 2/1が直径120mm、PH 2/2は140mmです。PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプの方が少しだけ大きいですが、3枚のシェードの比率がおおよそ、3:2:1となっており、PH 2/1と比べると3枚シェードが丸みを感じるコンパクトな印象のデザインとなっています。

PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプはスイッチが支柱にあるので、すっきりとしたデザインになっています。現行品のPH 2/1 Table のスイッチはコードに付いています。

PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプは、ブラウンのテキスタイルコードが使用されているので高級感があります。

PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプは無塗装の真鍮が使用されています。無塗装の真鍮は長い時間をかけて濃いアンティークゴールドへと経年変化が楽しめます。PH 2/1 Table 真鍮メタライズドは真鍮色のPVDコーティングという加工が施されているので光沢があり、きれいな真鍮色が保たれます。
真鍮をヴィンテージに育てる楽しみ
真鍮は亜鉛と銅が混ざってできています。身近なものだと5円玉が真鍮です。PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプの真鍮部分は無塗装ですので、手汗や湿気によって変色します。空気と触れることで酸化し、年月をかけて濃いアンティークゴールドの輝きになります。
日頃のお手入れは乾いた布で拭くだけでかまいませんが、くすみや汚れが気になる場合は真鍮専用のクロスで磨くときれいになります。
以下の写真のように時間の経過と共に深い色合いに育ってくれます。 一緒に時を重ねて変化していくのを見るのも楽しみの一つです。今回の限定モデルは真鍮の表面を軽く研磨することでツヤを抑え、よりインテリアに溶け込むよう工夫されています。
↓経年変化したヴィンテージのクエスチョンマーク(1930年代のもの)

期間限定生産品につき、ご購入はお早めに
PH 2/2 クエスチョンマークテーブルランプは2022年1月31日までの期間限定、受注生産品です。(1か月延長されました)
ルイスポールセンの限定品は毎年完売してからも、再入荷予定のお問い合わせを多くいただくのですが、完売後は再入荷がございませんのでお早めにご検討していただけたらと思います。

使い込むほどに美しくなる真鍮のテーブルランプ。やさしくあたたかな灯りにうっとりと、ヒュッゲな時間を過ごしてみませんか?
メンテナンスについて
定期的に(6か月程度)部品のゆるみがないか点検してください。普段のお手入れは乾拭きでほこりを取ってください。ガラスシェードに汚れがあるときは、シェードを1枚ずつ外し、食器用の中性洗剤と柔らかいスポンジでやさしく洗った後乾拭きしてください。※真鍮部分は濡らさないようご注意ください。屋内専用ですが、湿気や水気の多い場所での使用はできませんのでご注意ください。ガラスシェードが破損してしまった場合、スペアパーツのご購入も可能です。ご希望の方はお問い合わせください。
「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンとは?

Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン) 1894-1967年
1894年、デンマーク中心部のオードルップに生まれ、高等学校を中退しテクニカル・カレッジで建築工法を学ぶ。自身の設計事務所をコペンハーゲンに設立後、ルイスポールセン社と協働を始め、複数のシェードから柔らかな光が降り注ぐランプを開発。良質な光を得るための機能的なデザインを生涯にわたり追及し、100種類以上のランプをデザインしました。また、照明以外にも、ジャーナリスト、アーキテクト、エディター、詩人、ソングライターとして多岐にわたり活動しました。特に彼の辛口の批評は有名で、無視できない論客として当時のデンマーク社会に強い影響力を放った人物です。
老舗照明ブランド、ルイスポールセンとは?

北欧・デンマークの照明ブランド。創業一族のポールセン一家は1800年代末頃から工具、電気用品の販売を手掛けていました。1924年にパリの博覧会のためにポール・ヘニングセンと共同で開発した照明器具が高い評価を得て、照明器具の発売を開始。これが100種類以上のラインナップを誇るPHシリーズの始まりとなりました。現在では、ルイスポールセンは近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えている"北欧のあかり"となっています。