Vilhelm Hertz(ヴィルヘルム・ハーツ)
ヴィルヘルム・ハーツは、北欧デンマークの小さな港町・フンデステッドにある職人の工房から生まれた、こだわりの杖ブランドです。おしゃれでかっこいい北欧デザインと、身体に寄り添う機能性を兼ね備えたその杖は、「介護」や「歩行補助」といった実用性だけでなく、使う人の個性や美意識にも寄り添います。
このブランドのはじまりは、ひとりの言語療法士Leaの「無機質なアルミ製の杖ではなく、自分らしい一本を持ちたい」という切実な願いでした。その想いに応えたのが、木工職人のKristofferと、金属加工のスペシャリストThomas。彼らは丁寧な対話と試作を重ね、フィット感・安全性・耐久性を備えたロフストランドクラッチ型の杖と、T字杖を完成させました。
杖の「選び方」は一人ひとり異なります。だからこそヴィルヘルム・ハーツでは、1本ずつの設計・製作に真摯に向き合い、使用者の身体に負担がかからないよう細部までこだわっています。そして、「日本での展開はお前に任せた」という職人の言葉から、現地の工房に住み込みで働いていた宮田尚幸が2019年から日本の窓口をスタート。職人と対話を重ね、世界的な情勢、資材の高騰、エネルギーとタイムロスのことを考慮し、大きなチャレンジを決意しデザインを受け継ぐ形で2023年より日本生産に切り替えました。北欧デザインと日本の高度な職人技術を融合させた「Denmark Design × Made in Japan」モデルは、まさに一生ものの杖です。
「どこで買うか迷っていたけれど、このブランドに出会えてよかった」――そう言われる理由は、製品の美しさや機能性だけでなく、日本独自の動きとして、理学療法士との連携やJASPEC(福祉用具試験機関)による安全性評価、信頼あるアフターフォロー体制にあります。
その日本とデンマークの架け橋となる姿勢と品質が国内外で高く評価され、2022年にはグッドデザイン賞金賞(経済産業大臣賞)を、2024年にはGerman Design Award ヘルスケア部門の優秀賞を受賞。実績あるブランドとして、注目されています。
杖はただの道具ではありません。「歩くこと」を支える、あなたのパートナー。おしゃれでかっこよく、そして安心して使える一本をお探しなら、ヴィルヘルム・ハーツの世界にぜひ触れてみてください。
Vilhelm Hertz
建具屋を営み、長年に渡り「木」を扱ってきた自然と共に生きる職人-Kristoffer Vilhelm Pedersen(クリストファー・ヴィルヘルム・ピダーセン)と金属のスペシャリストで0.001ミリまでこだわる完璧主義な職人-Thomas Hertz(トーマス・ハーツ)は互いの名前の一部(Kristoffer “Vilhelm” Pedersen,Thomas “Hertz”)を取って、2017年に「Vilhelm Hertz(ヴィルヘルム ハーツ)」というブランドを立ち上げました。 そして現在、Vilhelm Hertzの杖は美しい福祉用具として、デンマークのみならず世界中に広がりつつあります。
Vilhelm Hertz Japan / 宮田尚幸
「心理的安全性をつくり“その人がその人らしくある”ことを、デザインの力でサポートしたい。」
元々は文具や服飾小物(POSTALCO)をデザイン・開発するプロダクトデザイナーとして活動していましたが、30歳でデンマークのエグモントホイスコーレンに留学し、重度身体障がいのある方々と半年間共同生活を送ったことで、「福祉の現場で、モノづくりやデザインができることは何か?」という問いが生まれました。その想いを持っている中で、デンマークのVilhelm Hertzの杖職人クリストファーと出会い、半年間住み込みで共に働くという大きな転機を得ます。そこで見たのは、「一本の杖が、人生のあり方を変える力を持っている」という事実でした。帰国後の2019年、Vilhelm Hertz Japanを立ち上げ、日本国内での展開を開始。2021年により社会性を持たせるために法人化。2023年には、日本の職人との協働による「Denmark Design × Made in Japan」の体制へと切り替え、高い品質の家具を製作する際に出る廃材を利用するなど、より丁寧で持続可能な生産体制を築いてきました。
Vilhelm Hertz Japan 運営:風と地と木 合同会社
宮田夫婦で営む小さな会社。新鮮な風を取り入れるように新しいアイデアや動きに取り組むこと。次世代に続く良い土壌をつくるため、地を耕すようにダイアローグを重ね、理解を深めること。木を育むように、長い年月をかけて個々の可能性を引き出すことを念頭に、風と地と木 という社名にしました。現在は、杖づくりに加え、心理的安全性を育む対話の場づくり(Dialogrum Workshop)、北欧の福祉的建築思想を活かしたデザインでの空間支援(Njordrum Care)も行いながら、「身体」「心」「暮らし」を支えるケアのデザインを多角的に展開しています。Vilhelm Hertzの活動が評価され、2022年グッドデザイン賞 金賞受賞、2024年German Design Award ヘルスケア部門優秀賞を受賞。