1946年にフィン・ユールが家具職人ニールス・ヴォッダーのためにデザインした「46 アームチェア」は、エレガントで時代を超えて愛される名作です。
フィン・ユールが魅了された歴史的な工芸品や伝統的な道具、異文化への関心、そして「椅子の原型」を探求する姿勢を映し出しています。その造形は、腕の自然な角度に沿って滑らかに伸びるアームレストを特徴とし、ゆったりとした座面の幅を最大限に活かしながら快適に身体を預けられるデザインです。
構造を「支える部分」と「支えられる部分」に分離することで、椅子に軽やかさをもたらすという彼の意図は、代表作「45 チェア」にも通じるデザイン哲学を感じさせます。