1948年にデザインされた「アートコレクターズテーブル」は、フィン・ユールがニールス・ヴォッダーと共にデンマーク美術工芸博物館で開催されたキャビネットメーカーズギルド展のために制作した特別な一台です。天板が二分割され、開くとガラスケースが現れる独自の構造は、まるで宝物を収める書斎を彷彿とさせます。
ウォルナット材を用いた堅牢なフレームと縁、木目が途切れずに流れる突板の天板が、優れた職人技を際立たせます。ガラスケースは取り外し可能な専用のウォルナットコンパートメントに収められ、精密で高度な制作技術が求められるため、当時も量産はされませんでした。フィン・ユールの緻密なデザインと独創性を象徴する、希少性の高い名作です。