1938年にデザインされたGrasshopperChair(グラスホッパーチェア)は、フィン・ユールが自身の芸術的感性を家具へ投影し始めた初期の重要作です。当時は製品化に至らなかったものの、その独創的なフォルムはデザイン文献でたびたび紹介され、長らく“幻の名作”として語られてきました。
2019年、ついにHouse of Finn Juhl により正式に復刻。張り込みはデンマークの職人が一脚ずつ手作業で行い、張地はテキスタイルまたはレザーから選択可能。フレームにはオークまたはウォールナットの無垢材を使用し、シャープなラインと有機的なボリュームの対比が際立ちます。
1938年の展示ではその前衛性ゆえに理解されなかったこの椅子は、現在では北欧家具を象徴する存在として高く評価され、初期のオリジナルはオークションで高額取引される希少品となっています。フィン・ユールの革新性を純粋に体現する、時代を超えたアートピースです。