1957年に発表された「ジャパンチェア」は、フィン・ユールが日本の美意識から着想を得てデザインした作品です。最小限の構造でありながら、「支える部分」と「支えられる部分」を明確に分けるという、フィン・ユール独自の思想を体現しており、背もたれを金具でフレームからわずかに浮かせた構造が軽やかな印象を与えます。
素材はオーク、ウォルナット、チークの3種類あり、張地はテキスタイルまたはレザーから選択可能です。
このチェアは、〈France & Son〉との協働から生まれた「ジャパンシリーズ」の一部で、1950年代モダニズムを象徴する有機的なフォルムと端正なラインを兼ね備えています。ラウンジチェアのほか、スツール、2シーター、3シーターソファが展開され、産業的な量産と職人技を融合させたフィン・ユールの代表的コレクションとして知られています。