ISHINOMAKI STOOLが生まれたきっかけは、アメリカの家具ブランド・ハーマンミラー社による「震災仮設住宅の住民や小学生と一緒に家具をつくるワークショップ」で、参加者が座るための椅子が必要になったことでした。
そして、このスツールがワークショップの終了後も被災した人々の役に立つようにと、石巻工房のメンバーは当時の仮設住宅の暮らしをリサーチすることに。どんなデザインなら邪魔にならず、喜んで使ってもらえるのかを知りたかったからです。すると、「仕方なくビールケースをひっくり返して座っている」「天袋に荷物を入れる時の踏み台がほしい」「玄関で靴を履く時の腰掛けがあったら」など、多くの人が生活に根差した悩みを抱えていると分かりました。
そこで、部屋のどこでも軽やかに使い回せるコンパクトなスツールをつくろうと決めたのです。