PH Artichoke(アーティチョーク)

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1958年、コペンハーゲンのレストラン「ランエリニエ・パヴィリオン」のために、ポール・ヘニングセンは「PH アーティチョーク」をデザインしました。当時、オーナー夫妻から「最新のガラス張り建築に合う、シャンデリアに代わる素晴らしい照明を」と依頼を受け、わずか3か月で“光の彫刻”と称される傑作を生み出したのです。コンペで別の建物が選ばれていれば生まれなかった、まさに幻の名作。PH アーティチョークは、世界中の公共施設や住宅で愛され、今もレストランのあった建物で輝き続けています。

PH Artichoke
レストラン 『ランエリーニュ・パヴィリオン』店内の様子(1959年)
参照:Louis Poulsen(2000).「LIGHT YEARS AHEAD - THE STORY OF THE PH LAMP」

一度見たら忘れられない
PH アーティチョークの魅力

1. 完全なグレアフリー

PH アーティチョークは100%グレアフリー。どこから見ても光源が見えず、全く眩しくありません。反射率を高めるため、シェードの裏側はすべて白色塗装が施されています。光は一度シェードの内側に反射した間接光のみで、柔らかい光が空間を彩ります。

PH Artichoke
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ポール・ヘニングセンは、眩しさがなく、効率的で美しい光を追求していました。PH アーティチョークの原型は、1927-31年に設計されたPH Septima(セプティマ)というランプです。PH セプティマは、製造と設置が困難で、短期間で生産終了となりました。ポール・ヘニングセンは、このセプティマから着想を得て、半透明のガラス部分を金属に置き換えました。

2. 熟練の職人による手作業

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PH アーティチョークはデンマークの工場で熟練の職人によって、工芸品のように丁寧に作られています。
ポール・ヘニングセンは、巻貝のカーブと同じ"対数螺旋(たいすうらせん)"という数学的な形をシェードに応用することで、美しい光のグラデーションを生み出しました。PH アーティチョークも例外ではなく、対数螺旋が用いられており、72枚の羽根それぞれに微妙なカーブが付いています。羽根は一枚一枚、職人が長年の経験で培った手の感覚を頼りに、機械で丁寧に磨き上げています。完成した羽根は大切に保管され、専任のスタッフが最初から最後まで一人で組み立てを行います。

3. カラーとサイズのバリエーション

PH Artichoke

PH アーティチョークは、銅(カッパー)、真鍮、ステンレス、ホワイト、ブラックの5つのカラーバリエーションと、ガラス製のシェードを持つ特別なモデルがあります。銅、真鍮、ステンレスは無垢材を使用していますが、表面に透明のラッカー仕上げを施しているため、変色が起こりにくくなっています。
中でもデザイン当初からある銅は、あたたかみのある雰囲気で一番人気です。ホワイトは、どのような空間にも調和し、光を最も明るく感じさせるカラーです。

PH Artichoke

サイズは、φ480、φ600、φ720、φ840の4種類あります。φ480のみ、LED組み込みタイプと白熱電球タイプがあり、その他のサイズはLED組み込みタイプのみとなります。

「北欧照明の父」ポール・ヘニングセンとは? 

PH Artichoke
Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン) 1894-1967年

1894年デンマーク中心部のオードルップに生まれ、高等学校を中退しテクニカル・カレッジで建築工法を学びました。自身の設計事務所をコペンハーゲンに設立後、ルイスポールセン社と協働を始め、複数のシェードから柔らかな光が降り注ぐランプを開発。良質な光を得るための機能的なデザインを生涯にわたり追及し、100種類以上のランプをデザインしました。照明以外にも、ジャーナリスト・アーキテクト・エディター・詩人・ソングライターとして多岐にわたり活動しました。特に彼の辛口の批評は有名で、無視できない論客として当時のデンマーク社会に強い影響力を放った人物です。

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