フィンランドデザインの、頂点同士の出会い。
Artek + Marimekko
アルテック創業90周年を記念し、フィンランドを代表する二つのブランド、Artek(アルテック)とMarimekko(マリメッコ)がタッグを組んだ期間限定の特別コレクションが2025年秋に発売になりました。このシリーズは、北欧デザインの巨匠アルヴァ・アアルトのシンプルかつ多用途性に優れた家具と、マイヤ・イソラの生命力あふれるテキスタイルが見事に融合した、まさに夢のコラボレーションです。今回は、その魅力をご紹介したいと思います。
どうして、こんなに美しいのか
アルヴァ・アアルトの家具は、建築家らしい合理性と人間工学に基づいた機能美が特徴です。そこに、マイヤ・イソラの大胆な柄が加わることで、家具は単なる道具を超え、まるでアート作品のような存在感を放ちます。
家具の洗練されたフォルムとテキスタイルの鮮やかな色彩が、互いの魅力を引き立て合う、まさに唯一無二のデザインです。
見る角度で表情が変わる、「木」の特徴を活かした表現方法
木目の向きを変え、色の違いを活かし、まるで“木で描くテキスタイル”のように表現しているのが「アルテック+マリメッコ」のシリーズです。
ここで使われている柄は、特殊な塗装やプリントではなく、対照的な木目を持つバーチ材をはめ合わせる象嵌という手法で実現されています。アルテックとマリメッコの「長く使えるデザインをつくる」という共通の思想とも相性がよく、木材の無駄を減らしながら、多彩な表情を引き出せる方法でもあります。
その結果、プリントでは出せない、木本来の表情・陰影の奥行きが生まれ、光の入る角度で毎回違う顔を見せます。
対照的な木目が光と相互作用し、きらめくような効果さえ生まれる。
これはもう家具というより、彫刻作品に近い感じです。
日々の暮らしの中で静かに表情を変え続ける、そんな一脚です。
置くだけで、空間の主役になる。日常を彩るアートピース
「アルテック+マリメッコ」シリーズのアイテムは、見るだけでなく、実際に使うことでその真価を発揮します。
リビングに置けば空間の主役となり、ベッドサイドでは控えめな存在感でまとめ役にもなる。観葉植物を上に置いて高さをつけたり、来客時の“+1席”として気軽に取り出せたり。どの場所でも、空間にひとつ芯が通るような、程よい緊張と美しさを作ってくれます。
しかもこのシリーズは、マリメッコの鮮やかなプリントカラーをそのまま載せるのではなく、バーチ材の木目を活かして柄を生み出しているため、家具として空間に自然に馴染みます。
“アートを置いた”という誇張ではなく、“家具として存在しているのに、空間を変えてしまう”という上品な存在感。
この自然な馴染み方が、長くそばに置いておきたいと思う理由です。
機能として使えることと、眺めたくなる美しさ。その両方を同時に満たす家具は多くありません。
使い込むほどに愛着が増し、生活と一緒に時間を重ねていける。
「アルテック+マリメッコ」シリーズは、まさにそういう“暮らしに馴染みながら、確かに効いてくる主役”なのです。
Artek + Marimekko Collection
「アルテック + マリメッコ」シリーズには、マイヤ・イソラによってデザインされた「アルキテフティ(建築的な)」プリントコレクションから、3つのパターンが選ばれました。これらのパターンは、マイヤ・イソラが日々の生活の中で自然の美しさや驚きをどのように感じ取っていたかを表現しています。これは、アイノとアルヴァ・アアルトが、建築と家具デザインにおいて、使う人を中心に考え、さらに自然素材を用いた哲学と共鳴しています。
こちらのシリーズは全6アイテムで、2025年の期間限定生産です。すべての製品にはフィンランドのバーチ材が使用され、西フィンランドのトゥルクにあるアルテックの自社工場で製造されています。
STOOL 60
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / STOOL 60 Kivet(スツール60 キヴェット) / バーチ材 / ナチュラルラッカー
「Kivet(キヴェット)」は、フィンランド語で「石」を意味する柄。マイヤ・イソラが1956年に、庭の石をヒントにデザインしました。不規則な円(ドット)が特徴で、シンプルながらも温かみのある、今も愛されるテキスタイルです。
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / STOOL 60 Lokki(スツール60 ロッキ) / バーチ材 / ナチュラルラッカー
「Lokki(ロッキ)」は、マイヤ・イソラが窓にかかるカーテンを眺めていた時に生まれた作品。窓からキラキラと輝く日差しが入り、緩やかに折り重なるカーテン地に波形の影が現れた時、「生地に波模様を描いたら、例え小さくカットしても立体感のあって素敵なテキスタイルになるに違いない」とひらめき、1961年にデザインされました。
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / STOOL 60 Seireeni(スツール60 セイレーニ) / バーチ材 / ナチュラルラッカー
「Seireeni(セイレーニ)」は、ギリシャ神話の海の怪物「セイレーン」にちなんで名付けられた柄です。1964年にデザインされ、水の動きや船乗りを誘惑する歌声から着想を得ています。流れるような波模様が特徴で、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
▲3種類の座面裏にはアニバーサリーステッカーが付いています。
Bench 153B
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / BENCH 153B Kivet(ベンチ 153B キヴェット) / バーチ材 / ナチュラルラッカー
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / BENCH 153B Seireeni(ベンチ 153B セイレーニ) / バーチ材 / ナチュラルラッカー
TABLE 90D
Artek(アルテック) + Marimekko(マリメッコ) / TABLE 90D Seireeni(テーブル 90D セイレーニ) / バーチ材 / サイドテーブル
Maija Isola(マイヤ・イソラ)について
マイヤ・イソラ(1927~2001年)は、マリメッコの前身であるプリンテックス社で1949 年にプリントデザイナーとしてキャリアをスタートし、それから38 年間活躍しました。その間、彼女はマリメッコのために500以上のパターンをデザインしました。中でもケシの花をモチーフにした「ウニッコ」は、彼女の代表作であり、マリメッコのアイコンとなっています。
「アルテック + マリメッコ」シリーズには、マイヤ・イソラによってデザインされた「アルキテフティ(建築的な)」プリントコレクションから、3つのパターン「Seireeni(セイレーニ)」「Kivet(キヴェット)」「Lokki(ロッキ)」が選ばれました。
これらのパターンは、マイヤ・イソラは日々の生活の中で自然の美しさや驚きをどのように感じ取っていたかを表現しています。これは、アイノとアルヴァ・アアルトが、建築と家具デザインにおいて、使う人を中心に考え、さらに自然素材を用いた哲学を共鳴しています。
Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)について
20世紀で最も影響力をもち、「北欧の賢人」と呼ばれた建築家・デザイナーであるアルヴァ・アアルト。
1976年、78歳で亡くなるまで生涯に200を超える建築を設計しました。自身が設計した建築に合わせて家具のデザインも手掛け、プロダクトデザイナーとしてもその名を残しました。
CONNECTオリジナルノベルティをプレゼント!
「アルテック + マリメッコ」シリーズの製品をお買い上げの方に、アルテックのシエナの生地を使用したCONNECTオリジナルコースターを2枚セットにしてプレゼント致します。コースターは先着順でなくなり次第終了となりますので、お早めにご検討ください!
・コースターは、対象商品1点につき、1セット(2枚)をプレゼントします。
・柄の出方はお選びいただけません。また、交換もできかねます。ご了承ください。
・プレゼントはご注文商品と一緒に発送いたします。
フィンランドとArtek(アルテック)
国土のおよそ73%が森林と自然豊かな土地フィンランドでつくられたArtekの家具は、柔らかく素朴なデザインで、少しの幸せを運んでくれます。
フィンランドでは、デザインは限られた人のためのラグジュアリーではなく、日常の暮らしの一部として捉えられています。簡潔で、機能的、かつ実用性と美を兼ね備えている、それがフィンランドのデザインです。
Artekは、アアルト自身が家具の生産と販売を行い、自身で使用するために、 美術史家のニルス・グスタフ・ハールの紹介で知り合ったマイレア邸の施主、美術コレクターのマイレのグリクセンと妻アイノとで1935年に共同設立されました。
現在も、設立された当時と同じフィンランドのトゥルク市郊外にある工場でArtekの製品は生産、販売されています。
フィンランド産の木材の美しさは、複数の樹種の混交林で生育することや、北欧の土に含まれるミネラル分の影響によるもので、こうした木々の中から樹齢80年もの木がArtekのプロダクトに用いられています。
アアルト夫妻は、一貫して自然の中にみられる造形から影響を受け、ほとんどの場合、自然素材を用いたモノづくりを行っていました。
また、Artekの自社工場では、無駄なく木材を使用するために端材を燃料にするなど、独自に森林の保全に貢献しています。
L-レッグ
Artekのスツールやテーブルなどには、L-レッグという、強固な無垢材を直角に曲げる技法が施されています。
この技法ではまず、まっすぐな無垢のバーチ材に20cm程度のスリットを5本刻み、できた隙間にベニヤと接着剤を入れます。次に、機械で熱して曲げてから余分な部材を落として、残った隙間を木くずでパテ埋めします。そして最後に、仕上げとしてヤスリがけが行われます。 スリットにベニヤを挟むことで、曲げやすく、無垢材よりも強度のある部材になります。 3年の月日をかけて開発されたこの技術は、アアルトだけではなく、家具職人のオットー・コルホーネンのよき協力のもとできたものでもあります。これにより、L-レッグはシンプルながらも強度のある構造となっています。
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
■ケア & メンテナンス ガイド
長くお付き合いいただくために
Artekの製品を、長い年月、愛着を持ってお使いいただけるよう、破損部の修理、部品毎の販売などにお応えしています。L-レッグ1本からのご購入も可能ですので、お気軽にご相談ください。
また、安心してご使用いただくために、お買い上げより2年間のメーカー保証がついています。
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