20世紀のデンマークを代表する家具デザイナー、ポール・ケアホルム(Poul Kjaerholm)の作品集です。
1950年代から60年代にかけて、ハンス・J・ウェグナーやフィン・ユールといった巨匠たちがデンマーク家具の黄金時代を築くなか、ケアホルムは「形を機能の一部にする(making form a part of function)」という一貫した哲学のもと、家具デザインに最も静謐で穏やかな形を見出しました。
スチールやレザー、籐、ガラスといった素材を完璧に使いこなし、細部に至るまで構造的なコンセプトを貫いたその作品群は、極限まで無駄を削ぎ落とした寸法の中に、唯一無二のエレガンスと存在感を放っています。
本書では、第一線で活躍する研究家や建築家による多角的な解説に加え、ケアホルムの盟友である写真家ケルド・ヘルマー・ペーターセンが撮影したケアホルムの家具の写真を多数収録しています。
静寂のなかに詩情を湛えた写真の数々は、ケアホルムが追い求めたデザインの本質を鮮やかに描き出しています。