光の彫刻「SOLAE」── 日常が気品をまとう、ポータブルランプ
フリッツ・ハンセンから、新作ポータブルランプ「SOLAE(ソラエ)」が誕生しました。
デザインを手掛けたのは、現代デンマークを代表する女性デザイナー、セシリエ・マンツ。世界を舞台に活躍する彼女が、4年という歳月をかけて生み出した、深い思索の結晶です。
「SOLAE」という名は、温かく心地よい太陽光をイメージして名付けられました。
ラテン語で「唯一の女性たち」という意味を持つ「solae」に、太陽を表す「sōl」、そして日本語の「空(ソラ)」の響きが重なります。
気品高く、凛とした一人の女性のように特別な存在感を放ちます。
極限まで削ぎ落とされた、静かなる美
「SOLAE」は、円形のシェードに楕円形のベースという、ごくシンプルな構造から成ります。しかし、そこにこそデザイナー、セシリエ・マンツの比類なき才能が宿っています。
曲線と直線の「心地よい緊張感」
最大の特徴は、丸いシェードのさりげない膨らみ。この膨らみは、単にフォルムの美しさのためだけではありません。
内蔵された光源の光を効果的に集め、柔らかく広げる機能と、ランプ全体の凛とした美しさを両立させるため、曲線と直線がギリギリのバランスで保たれています。
この絶妙なラインこそが、目にしたときに心地よい緊張感を生み出し、空間に静謐な洗練をもたらします。
静寂のなかに生まれる「方向性」
彼女の初期スケッチには、ラウンジチェア「モノリット」とテーブルが並ぶ、レストランのような空間で、卓上に「SOLAE」が仕切りのように置かれるイメージが描かれていました。
ベースをあえて円柱ではなく楕円形にしたのは、このランプに方向性を持たせ、卓上で空間をそっと区切るような役割を持たせるため。
この遊び心あるデザインは、見る角度によってベースの細さが変わり、飾る場所や視線の変化に応じて、飽きのこない新たな表情を見せてくれます。
実は手間がかかる細やかなこだわり。それを自然に見せる、セシリエならではの奥ゆかしい美学が、このテーブルランプには光っています。
マンツは陶芸家の両親のもとで育ち、幼少期には日本の有田で過ごした経験もあります。その背景からデザインの中に持ち込まれた絶妙な曲線美からは、繊細な手仕事の感触がそっと伝わってくるようです。
SOLAEが描く、豊かな暮らしの情景
コードレスの「SOLAE」は、場所を選ばない自由さが魅力。暮らしを、温かい光で満たします。
卓上に置いて、手元に優しい光を

背が高い(約φ138×H221mm)設計のため、ダイニングテーブルやデスクに置いたとき、手元を照らしやすいのが特長です。
それでいて、座っている時も、光源が直接目に入らないよう計算されています。シェードのさりげない膨らみが光を優しく広げ、ストレスのない心地よい光を提供してくれます。
シェルフの上や中に置いて、空間に洗練を
シンプルで洗練されたフォルムは、シェルフやキャビネット、壁掛け棚にあるだけで、お部屋の印象を一気に洗練されたものに変えてくれます。
見る角度によってベースの形が変わるため、それまで平凡だったシェルフの中に視覚的な遊びが生まれ、空間にさりげないけど奥ゆかしい表情が生まれます。
庭やテラスでのヒュッゲ(居心地の良い時間)なひと時に
「SOLAE」の温かい光は、屋外でのリラックスタイムにも寄り添います。
一時的な屋外使用も可能なため、テラスやバルコニーなど、心地よいヒュッゲなひとときの演出にも大活躍。
夜風に吹かれながら、柔らかな光に包まれる ── そんな理想の暮らしが、すぐそこに。
※常設には対応していません。使用後は必ず屋内で保管してください。
セシリエこだわりのおすすめカラー:静寂のライトグリーン
特におすすめしたいのが、セシリエのこだわりが詰まったライトグリーンです。
このカラーには、アルミニウムの表面に酸化皮膜を人工的に形成するアルマイト仕上げが施されています。
これにより、耐食性・耐摩耗性に優れるだけでなく、MacBookなどに使われるようなさりげない高級感と、マットと半光沢を掛け合わせたような美しい質感を実現しています。
アルマイト仕上げのグリーンは、遠目から見た時に空間に優しく馴染みながらも、確かな存在感を感じさせます。
日中には、木漏れ日と静かに輝く葉を思わせる緑。日が暮れて、暗い空間でこの灯りだけを灯せば、深く静かなダークグリーンに近い表情を見せ、空間に安らぎと深みを与えてくれます。
長く使える安心の光
「SOLAE」は、その美しいデザインだけでなく、長く安心して使い続けられる機能性にも徹底的にこだわっています。
気分やシーンに合わせて3段階の調光
スイッチ一つで、明るさを3段階に調節できます。
だんだん暗くなるように調光ができるため、夜眠る前には、ベッドサイドに置いても眩しくなく、心ゆくまでリラックスできます。
フル充電すれば、100%点灯で約9.5時間、50%点灯で約19時間、20%点灯で約31時間と、長時間光を灯し続けることができます。
充電中も、空間の美しさを保つ
充電はピタッと心地よく吸い付くマグネットタイプ。専用のコードが付属します。
コードのもう片側はUSB Type-Cなので、お手持ちのUSB充電器に接続して手軽に充電できます。
充電コードは平たく設計されているため、充電しながら使ってもあまり目立たず、空間の美しさを損ないません。
さらに、充電ポートが見えないデザインなので、ランプの意匠性を損なうことなく、すっきりと洗練された印象を保ってくれます。
長く使える安心感
内蔵のリチウムイオン電池(タイプ 21700 / 標準容量 4800mAh)は、底面のネジ(+ドライバー使用)4ヶ所を外すことで、市販のバッテリーと簡単に交換できます。
また、内蔵のLEDも交換可能な構造になっており、いつまでも安心して使い続けることができる、サステナブルな逸品です。
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
アルミニウム(アルマイト仕上げ)
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/anadozied-aluminium
照明製品に関する注意事項
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/note-on-all-lamps
無駄を排し素材の真価を引き出す、現代デンマークの旗手
現代のデンマークを代表する女性デザイナー、セシリエ・マンツ。
1992年にデンマーク王立美術院で学び始め、ヘルシンキ芸術デザイン大学への留学を経て、自身のスタジオを設立。コペンハーゲンを拠点に、世界を股にかけて活躍する人物です。
セシリエ・マンツは、一見するとごくシンプルに見えるかたちの中に、素材の魅力を最大限に引き出す工夫と、日々の暮らしに静かに寄り添うような使いやすさを備えたプロダクトを生み出してきたデザイナーです。彼女の作品には、デンマークらしい素材への慈しみと、丁寧に手をかけるクラフツマンシップの精神が息づいており、機能と美が自然と溶け合った「用の美」が感じられます。
▲ Caravaggio(カラヴァッジオ)
デザインのプロセスにおいても、セシリエは自身の手を動かすことを何より大切にしており、スケッチだけでなく、素材を扱う試作の工程まで自ら行います。こうした姿勢は、職人としての訓練を受けたのちにデザイナーとなる人が多い、デンマークのものづくり文化とも深くつながっています。彼女の作品には、「実はとても難しいことを、まるで呼吸のように自然に見せる」そんな独特のすごさがあります。
セシリエは陶芸家の両親のもと、芸術とものづくりが日常にある環境で育ちました。幼少期には佐賀県・有田で過ごした経験もあり、日本の伝統的な陶芸にもふれています。釜で焼成することでわずかに収縮する陶芸の世界では、ミリ単位の精度が求められます。そうした経験を通じて養われた素材への理解と鋭い観察眼は、彼女のデザインの根底にあります。
▲ POUF(プフ)・Caravaggio(カラヴァッジオ)・ESSAY(エッセイテーブル)・ALEGRAES(オーレグラス)/ ラグ
仕上がった作品からは、一切の無駄を排除した洗練と、素材の声に耳を澄ませるように形をつくる優しさが伝わってきます。自身のすべての作品を、アイデアや素材、美意識によってゆるやかに繋がった「ひとつの大きな、進行中の物語の断片」と語るセシリエ。
ギリギリのバランスで保たれた曲線や佇まいには、長く使っても飽きることのない、タイムレスな美しさが宿っています。
FRITZ HANSEN
時代を超えるデザインが集う、北欧の老舗ブランド

フリッツ・ハンセンは、創業150年以上の歴史を誇るデンマークの老舗家具ブランドです。創業以来、アルネ・ヤコブセンやポール・ケアホルムといった巨匠デザイナーとのコラボレーションにより、時代を超えて愛される名作を生み出し続けています。
クラフツマンシップと北欧のデザイン哲学が融合した家具は、木製以外にもスチールやレザーといった上質な素材と、洗練されたフォルムが特徴。セブンチェアやエッグチェアなど、彫刻作品のような名作の数々。単なる家具ではなく、空間全体を洗練された雰囲気に包み込みます。家具のみならず、照明やアクセサリーまで、トータルインテリアを提案できる豊富なラインナップも魅力です。