PH 5
ポール・ヘニングセンは1958年にPH 5を開発しました。どこから見ても電球の眩しい光が直接目に入らない、明るいのに眩しくない光の広がりと、その美しいデザインで60年以上経った今でも世界中で愛されている名作照明です。
光の探求者ポール・ヘニングセンの天才的な発明
巻き貝のカーブを応用したシェード
浴びせかけられるような太陽の光ではなく、名残惜しさを感じる黄昏時の余韻を心地よいと感じるように、照明で言うと電球の光を隠しながら光を感じる方法。それは光をうまく反射させるというやり方でした。ヘニングセンは、光を自然なグラデーションを持って反射させるために、巻き貝のカーブが持つ対数螺旋をシェードに応用するという画期的な発見をしました。それを4枚重ねることによって、この穏やかな光が実現されました。
影と光の黄金比
木々や家々の影が黄昏の空を引き立てるように、光を美しく感じるためには影が程よく存在することも必要不可欠なんです。PH 5の中央の大きなシェードの影は暗すぎない絶妙なバランスで存在し、上向きに広がる光のグラデーションとの心地よいコントラストが、私たちをほっとさせます。
光のコントロール
シェードの色はただのデザインではないのです。内部は太陽の暖かみを持った赤色、反射板は爽やかな空の青に塗装され、白熱球が発する光を、人が最も穏やかな気持ちになれる黄昏時の空のような、爽やかで暖かな光へと生まれ変わらせているのです。
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