光で仕上げる、小さな建築ピースとしての灯り
それは「光で空間をデザインする」ための小さな要素。
日常の風景をやさしく詩的に変える──月のような灯りです。
デンマークの巨匠アルネ・ヤコブセンが生み出した「月の光」をご紹介します。
AJ Eklipta 220の基本情報

AJ Eklipta 220の3つの魅力
1. 光そのものが美しい
──「空間を包み込む月のやさしさ」

中央にゆるやかな膨らみをもたせた三層吹きガラスが、光源をやわらかく包み、器具全体を美しく発光させます。
背後の壁にも光が広がり、月のような神秘的な輪郭と優しい広がりを生み出します。
ガラスの構造

ガラスは外側から「クリアガラス→乳白ガラス→クリアガラス」の三層構造。
ガラスの縁を見ると、乳白ガラスがクリアガラスに挟まれている様子がわかります。
外側のクリアガラスはつるりとした光沢で光を遠くまで届け、乳白ガラスが眩しさをやわらげて電球のシルエットを消してくれます。
2. 空間を完成させる、普遍のデザイン

参照:ARNE JACOBSEN ヤコブセンの建築とデザイン(2014).TOTO出版
「AJ エクリプタ 220」は1960年代初頭、英国オックスフォード大学「セント・キャサリン・カレッジ」のためにデザインされました。
食堂の高窓下には複数のAJ エクリプタ、長テーブルには同時期に誕生した「AJ オックスフォード テーブルランプ」が整然と並びます。
現在この「AJ オックスフォード テーブルランプ」と「AJ エクリプタ 220」には同じガラスシェードが使われています。同じシェードでありながら、設置方法の違いによって全く異なる印象を生み出すのです。
「AJ エクリプタ」があって、はじめて完成する壁がある──そこにはヤコブセンの“トータルデザイン”の思想が息づいています。
3. 豊富なサイズバリエーション
──「歴史と空間をつなぐ光」
AJ エクリプタには3つのサイズが展開されています。
歴史とともに生まれた役割を知ることで、自分に最適なサイズが見えてきます。
■Φ220-小さな建築要素としての完成形

限られたスペースにも美しい光を届けるように設計され、洗面室や階段、パウダールームなどの“日常の通り道”に、詩的な余白を与えます。
小さくても光の質感や佇まいには一切の妥協がありません。
■Φ350-空間を整える、静かな主役

1956年、デンマーク・ロードヴル市庁舎のためにデザインされたΦ350とΦ450サイズ。当初は屋内階段や外壁を照らす照明でした。
Φ220より一段と広がる光が、壁面だけでなく空間全体に柔らかさを与えます。
リビングや寝室などで心を落ち着かせる、ちょうどいい存在感。主張しすぎず空間を整える存在です。
屋外にも対応可能。
■Φ450-建築と対話する、光の彫刻

建築と一体化するスケール感をもつ最大サイズ。
吹き抜けのリビングや広いエントランス、外壁などに設置すれば、圧倒的な静けさと力強さを放ちます。
スタッフレビュー
実際に自宅の階段灯として設置したスタッフの声

「以前から“月みたいでいいな“と思っていて、マイホームのどこかに使いたいと決めていました。
プラスチックとは違うガラスの深みある光が壁に回り込み、空間全体が穏やかになります。
玄関からの見え方を意識して、設置高さにもこだわりました。」
スタッフの気づき
「調べていくうちに、“Eklipta”の名はギリシャ語の“Eclipse(日食・月食)”が由来なのではないかと思うようになりました。その姿はまさに月食の瞬間を思わせます。」
納品事例とコーディネートアイデア
■リビング

テレビ背面に設置すると、目にやさしい柔光でリラックスムードに。
複数灯並べて使うのもおすすめです。
■玄関

▲AJ エクリプタ 450
お客様を温かく迎える“光のホスピタリティ”。
アクセントとしてΦ450サイズを設置すると印象的です。
■洗面室

デンマークで訪れた、ルイスポールセン社員宅。
限られた空間に、清潔感と温かさをプラス。
■店舗
デンマークのカフェでは、3つのサイズを壁面に並べ、光そのものをデザインとして活かしています。
AJ エクリプタを“時計”に仕立てるという、驚きのアイデアもありました。
こんな方におすすめ
・新築やリノベーションで照明にこだわりたい方
・北欧インテリアやシンプルデザインが好きな方
・毎日の時間を「心地よい光」で過ごしたい方
・玄関や階段など、よく目に入る場所を美しく整えたい方
家づくりやリノベーションでは、照明計画はつい後回しになりがちです。
しかし「この灯りに似合う部屋にしたい」と思える一灯があると、空間づくりの楽しみは格段に広がります。
CONNECTでは、ご自宅にぴったりの照明を無料でご相談いただけます。
家づくりやリノベーションの前に、この“一灯の存在”を思い出していただければ幸いです。

お手入れとメンテナンス
・半年ごとに部品のゆるみ、損傷を点検してください。
・異常がある場合は使用を中止し、販売店へ修理を依頼してください。
・点灯中や消灯直後は高温になるため触れないでください。
・濡れた手で器具に触らないでください。
・お手入れは乾いた布でほこりを拭き取り、汚れがひどい場合は中性洗剤を含ませたやわらかい布で拭いたあと、乾いた布で仕上げてください。
・E17口金のLED電球に対応しており、長寿命でメンテナンスの手間を軽減できます。
取り付けの注意点
・壁内配線が必要です。
・取付工事は必ず工事店・電気店(有資格者)へご依頼ください。
・取り付けの際は、必ず取扱説明書に従って正しく行ってください。
・器具の重量を支えるため、補強材のある壁面に設置してください。
・屋内専用ですが、風呂場等の湿気や水気の多い場所では使用できません。
・新築やリノベーションの早い段階で計画・相談するのがおすすめです。
デザイナー/Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)

アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen, 1902–1971)は、デンマークを代表するデザイナーであり、建築家としても名高い人物です。
彼のデザインの最大の特長は、建築から家具、照明、小物に至るまでを一貫して手がける“トータルデザイン”のアプローチにあります。建築と調和しながら、空間の中で機能し、美しくある家具を生み出すという哲学は、今なお多くのインテリアデザイナーに影響を与えています。
※その他の代表作
・AJ テーブル
・AJ フロア
・AJ ロイヤル
時を超えて愛される名作。
アルネ・ヤコブセンのプロダクト一覧はこちら
老舗照明ブランド、ルイスポールセンとは?

北欧デンマークの照明ブランド。創業一族のポールセン一家は1800年代末頃から工具・電気用品の販売を手掛けていました。1924年にパリの博覧会のためにポール・ヘニングセンと共同で開発した照明器具が高い評価を得て、照明器具の発売を開始。これが100種類以上のラインナップを誇るPHシリーズの始まりとなりました。現在では、ルイスポールセンは近代照明のルーツといわれ、世界の照明デザインに大きな影響を与えている"北欧のあかり"となっています。