名作を、気兼ねなく使い倒す。
木なのに軽やかなアルテックの椅子
食事から仕事まで、家の中で一番長く過ごす場所だからこそ、座り心地の良いダイニングチェアを選びたい。でも、本格的な木製の椅子は重くて動かしにくかったり、空間を圧迫してしまったりと、悩むことも多いのではないでしょうか。
1935年に誕生したアルテックの「チェア 69」は、お尻をどっしり預けられる広い座面を持ちながら、コンパクトで軽さが特徴の名作チェアです。
飾り物ではなく、日々の暮らしを支える頼もしい味方として。「ヴィンテージになるまで、毎日気兼ねなく使い倒してほしい」一脚です。
1935年から続く「フィンランドのスタンダード」
チェア 69は、フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトによって1935年にデザインされました。同年発表の「チェア 66」と同じく、特許技術である「L-レッグ」を用いて無垢のバーチ(白樺)材を曲げ、脚と座面を強固に接合しています。
華美な装飾は一切なく、座りやすさと丈夫さだけを追求した実直なつくり。誕生から数十年経った今でも、フィンランドの学校や図書館、食堂などで当たり前のように愛用され続けています。もし気候の変化で木が収縮してガタつきが出ても、自分でネジを締め直して修理できる、何十年も使い続けられる実用品です。
チェア 69 おすすめポイント
1.お尻をしっかり受け止める、広くて平らな「台形座面」
座った瞬間に感じるのは、四角く広い座面の安心感。丸い座面のチェア 66と比較すると横幅が広く設計されているため、座る位置を微調整しやすく、長時間のPC作業などでも姿勢を保ちやすい構造です。
▲MELLEM(メレム)/ シートクッション
板座のため、長時間座ってお尻が痛くなりやすい方は、ウールやコットンのチェアパッドを敷いていただくとより快適に過ごすことができます。
また、表面はラッカー塗装などで滑らかに仕上げられており、食べこぼしや汚れもサッと水拭きするだけで清潔に保てます。
2.肩周りの動きを制限しない、コンパクトな背もたれ
チェア 66と比較すると、背もたれの幅が絞られ、高さも低く設計されています。そのため肩周りの空間が広く開き、食事中に横を向いて家族と会話をしたり、振り返って物を取ったりする動作がとてもスムーズです。
一見すると小さく見えますが、身体のラインに合わせてわずかに湾曲した背板が、腰から背中の下部を的確にサポートします。
3.片手でスッと引ける、見た目以上の軽やかさ
毎日の食事や掃除のたびに、椅子を出し入れするのは意外と力がいります。この椅子は無垢材をたっぷり使いながらも、重さは約4.5kg。足元に余計な横木(貫)がないため、片手に掃除機を持ったままでもスッと簡単に動かせます。女性やお子様でも取り回しやすく、日々の小さなストレスを感じさせません。
スタッフが試して感じた、66チェアとの違い
「食事だけでなく、デスクワークなど『しっかり座る』用途に向いています。それに、色がかわいい!ダイニングの雰囲気が一気に明るくなります。」(女性スタッフ)
「体格の良い男性からすると、少し座面が小さく感じることや、背もたれが低すぎて物足りないという印象を持つこともあります。リラックスして背中全体を預けるというよりは、食事やPC作業などでしっかり座る用途に向いていますね。」(男性スタッフ)
カラーコーディネートアイデア
一脚の「差し色」で、ダイニングをパッと明るく。
ダイニングの椅子をすべて同じ色で揃えなくても構いません。ナチュラルなバーチのテーブルに、あえて異なる色のチェア 69を一脚ミックスするだけで、木目ばかりになりがちな空間がパッと明るい印象に変わります。コンパクトなサイズ感を活かして、寝室のドレッサー用や、書斎のワークデスク用として併用するのもおすすめです。
アルテックのテーブルと合わせる、4つのコーディネート
一人暮らしから、家族の食卓まで。ライフステージや住む家が変わっても、用途を変えてずっと使い続けられるのがアルテックの家具の魅力です。 たとえば、新生活を始める際のコンパクトな部屋に置く「初めてのアルテック」として。限られたスペースにもすっきりと収まり、チェア 69のコンパクトな背もたれは空間を圧迫しません。同じアルテック製のテーブルと合わせることで、「L-レッグ」の曲線が調和し、実用的な魅力がさらに引き立ちます。
長方形テーブルと合わせる
▲TABLE 80A
幅120cm、奥行き60cmの少しスリムな長方形テーブル。広々と使えるワークデスクとして、または2人用のコンパクトなダイニングとして最適です。チェア 69は背もたれがコンパクトなため、リビングのデスクコーナーに合わせても邪魔にならず、すっきりとした空間が生まれます。
ドロップリーフテーブルと合わせる
▲TABLE DL81C
必要に合わせて天板を折りたたんでサイズを変えられるドロップリーフテーブル。普段はコンパクトに使い、来客時には天板を広げ、スツール 60を置いて数人で囲む。チェア 69なら、テーブルの形を変える時も片手でスッと動かせ、人数の変化にも軽やかに対応できます。コンパクトなチェアと共になら、デスクとしてお部屋の片隅に配置することも可能なサイズ感です。
半円テーブルと合わせる
▲TABLE 96
幅150cmとゆとりのある半円テーブル。平らな面を壁やキッチンカウンターにくっつけて配置することで、部屋の生活動線を広く保てます。壁に向かって集中するパソコン作業や、横並びでサッと朝食をとるシーンに、お尻をどっしり預けられるチェア 69の広い座面が活躍します。
丸テーブルと合わせる
▲TABLE 90A
チェア 69は背もたれが低くコンパクトなため、丸テーブルの周りに複数脚並べても視界が抜け、和やかな空気を遮りません。椅子をテーブルにしまい込んだ時、背もたれの高さがテーブル面とほぼ同じ高さに収まります。背板のゆるやかなカーブが円形テーブルにピタッと沿い、まるで専用の丸テーブルセットのように非常にすっきりとした佇まいになります。
カラーバリエーション|アアルトによるパイミオカラー
ベースとなるフィンランド産バーチ無垢材の美しさに加え、多彩なカラーバリエーションも大きな魅力です。 中でも「パイミオカラー」と呼ばれる色展開は、アアルトが1930年代に「パイミオのサナトリウム(結核療養所)」を設計した際、患者の心理的ケアや回復を助けるために指定した色彩を再現したもの。それぞれのカラーが、お部屋に心地よい効果をもたらします。
・イエロー:空間に陽だまりのような温かさをもたらす、明るく元気なカラー。
・オレンジ:食欲を刺激し、ダイニングを活気ある雰囲気にするアクセントカラー。
・グリーン系:心を落ち着かせ、作業への集中力を高める爽やかな色彩。
・ブラック/ホワイト:空間をキリッと引き締め、モダンな印象を与える定番色。
お部屋に馴染む一脚、あるいは気分を明るくする差し色となる一脚を選んでいただけます。
>>CHAIR 69 カラーバリエーション一覧
10年後、20年後も変わらずそこにある一脚を。
流行のデザインを追いかけて何度も椅子を買い替えるのではなく、10年後、20年後も変わらずそこにある一脚を選ぶこと。
1935年から続く歴史を刻んできたこの椅子は、毎日の暮らしの中でついた傷や色艶の変化さえも「家族の歴史」として受け入れてくれます。使い込むほどに自分だけのヴィンテージへと育っていく、そんな本物を持つ満足感を、ぜひあなたの食卓に取り入れてみてください。
フィンランドとArtek
国土のおよそ73%が森林と自然豊かな土地フィンランドでつくられたArtekの家具は、柔らかく素朴なデザインで、少しの幸せを運んでくれます。
フィンランドでは、デザインは限られた人のためのラグジュアリーではなく、日常の暮らしの一部として捉えられています。簡潔で、機能的、かつ実用性と美を兼ね備えている、それがフィンランドのデザインです。
Artekは、アアルト自身が家具の生産と販売を行い、自身で使用するために、 美術史家のニルス・グスタフ・ハールの紹介で知り合ったマイレア邸の施主、美術コレクターのマイレ・グリクセンと妻アイノとで1935年に共同設立されました。 現在も、設立された当時と同じフィンランドのトゥルク市郊外にある工場でArtekの製品は生産、販売されています。
フィンランド産の木材の美しさは、複数の樹種の混交林で生育することや、北欧の土に含まれるミネラル分の影響によるもので、こうした木々の中から樹齢80年もの木がArtekのプロダクトに用いられています。
アアルト夫妻は、一貫して自然の中にみられる造形から影響を受け、ほとんどの場合、自然素材を用いたモノづくりを行っていました。 また、Artekの自社工場では、無駄なく木材を使用するために端材を燃料にするなど、独自に森林の保全に貢献しています。
アルヴァ・アアルトによるデザイン
Artekのほとんどの家具は、フィンランドで生まれ育ったアルヴァ・アアルトによるデザインです。
フィンランドの田舎町クオルタネ出身のアアルトは、森林業務官の祖父と測量技師の父、郵便局員の母をもち、アラヤルヴィ、ユヴァスキュラという地方都市で少年時代を過ごしました。原風景は、フィンランドらしい森と湖に囲まれた大自然です。
建築やインテリアへの考えは、両親や祖父、自然に触れた幼少期から蓄積されたものであり、無意識の中にこそ建築と芸術に共通する源が深く根差しているとアアルトは信じていました。 アアルトが認めた建築と芸術に共通するもう一つの特徴は、あらゆる創造的活動の出発点として素材を扱い、利用することでした。
シンプルでモダン、機能主義的な形をフィンランドの木を使って表現できないだろうか、と終生このテーマに取り組み、フィンランドの木を使ったL-レッグをつくりだし、数々の名作を残しました。
L-レッグ
Artekのスツールやテーブルなどには、L-レッグという、強固な無垢材を直角に曲げる技法が施されています。
この技法ではまず、まっすぐな無垢のバーチ材に20cm程度のスリットを5本刻み、できた隙間にベニヤと接着剤を入れます。次に、機械で熱して曲げてから余分な部材を落として、残った隙間を木くずでパテ埋めします。そして最後に、仕上げとしてヤスリがけが行われます。 スリットにベニヤを挟むことで、曲げやすく、無垢材よりも強度のある部材になります。 3年の月日をかけて開発されたこの技術は、アアルトだけではなく、家具職人のオットー・コルホーネンのよき協力のもとできたものでもあります。
チェア 69にもL-レッグが応用されています。これにより、シンプルながらも強度のある構造となっています。
ご購入前に確認しておきたいQ&A
Q. 組み立ては必要ですか?
A. はい、必要です。L-レッグをネジで固定するため、プラスドライバーが1本必要となります。硬いバーチ無垢材を使用しているため、手回しでは少し力がいります。可能であれば電動ドライバーでの組み立てをおすすめします。
Q. チェア 66との最大の違いは何ですか?
A. 座面の形(66は丸、69は台形)と背もたれのサイズです。69の方が座面が広くお尻をしっかり預けられるため、より安定感のある座り心地です。
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
■ケア & メンテナンス ガイド
長くお付き合いいただくために
Artekの製品を、長い年月、愛着を持ってお使いいただけるよう、破損部の修理、部品毎の販売などにお応えしています。L-レッグ1本からのご購入も可能ですので、お気軽にご相談ください。
また、安心してご使用いただくために、お買い上げより2年間のメーカー保証がついています。
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