コンパクトで美しい。日常にウェグナーの名作を|CH33ダイニングチェア
ハンス J. ウェグナーが1957年に手掛けたCH33。
コンパクトながら凛とした存在感と軽やかさを併せ持つフォルムが、ダイニングをすっきりと美しく整えます。
復刻で再び輝く、デニッシュモダンの名作
CH33が誕生したのは1957年、ウェグナーが43歳の時でした。
この頃、すでに北欧デザイン界で名声を確立し、CH24(Yチェア)やCH25といった代表作で世界中に知られる存在となっていました。
当時のカール・ハンセン&サン社では、多くの製品を同時に手掛けることは容易ではなく、CH33も発表から約10年間流通したのち、一度姿を消します。
そして2012年に復刻され、デニッシュモダンを象徴するスタイリッシュな一脚として、今もなお世界中で愛され続けています。
スタイリッシュな曲線美―その理由
CH33の美しいフォルムは、見た目のためだけに生まれたものではありません。
そのデザインのひとつひとつに、 “その形である理由” があります。
まず印象的なのは、ラグビーボールのように横へ広がる背もたれ。
当時のウェグナーが好んだ流線形の美しさが、象徴的に表れています。
「合理的な構造は隠さない」というウェグナーの哲学
背もたれの裏側には、木と木をがっちりと繋ぎ合わせた職人の手仕事がそのまま現れています。接合部にある4つの丸い埋め木は、単なる装飾ではありません。細く削り出された脚と、背もたれを強固に固定するための、理にかなった構造そのものです。
「合理的に作られたものなら、あえて隠す必要はない」というウェグナーの設計思想により、木材の接合部さえもあえてデザインの一部として見せたその造形は、思わず手で撫でたくなるほど滑らかです。
空間に抜け感を作る、四角錐のプロポーション
テーブルに数脚並べても圧迫感がないのは、足元に広がる「抜け感」に秘密があります。
脚のデザインは、力がかかる中央を太く、上下を細く絞り込んだ機能的なフォルム。これを、全体が「四角錐」を描くようにハの字に配置することで、抜群の安定感と、空間を広く見せるすっきりとした印象を両立させました。この緻密な設計が、ダイニングに開放感をもたらします。
座面と背もたれの「傾斜」が生む、ゆとり
椅子に腰を下ろしたとき、自然と重心が後ろへ下がるように、座面そのものが後方に向かってわずかに傾斜しています。さらに、背もたれもその角度に合わせて少し後ろに倒れており、肩甲骨の下から腰にかけての部分を、木の面がぴたりと受け止めてくれます。
直角に近い背もたれの椅子とは違い、食事が終わったあともそのまま背中を預けて、長く座っていたくなる構造です。背もたれの端が前に回り込んでいるため、軽く肘を乗せるハーフアームとしてもお使いいただけます。
テーブルに収めた姿も、美しい。
椅子に座っているときだけでなく、テーブルに「仕舞ったとき」の佇まいも、CH33が愛される理由です。
一般的な椅子に比べて背もたれが低めに設計されているため、テーブルに収めると天板の「直線」から、ラグビーボール型の柔らかな「曲線」がひょっこりと顔を出します。
四角い家具が集まりがちなダイニングに、この絶妙な丸みが加わるだけで、空間の空気は和らぐもの。食事を終えて椅子をスッと奥へ戻すたび、視界が開けるような開放感と、木の温もりに満ちた穏やかな風景が広がります。
ウェグナーの愛娘が選んだ、日常に寄り添う一脚
名作椅子を幼いころから使うことは、“本物の心地よさ”を知るきっかけになります。
ウェグナーの愛娘・マリアンネは、勉強用の椅子としてレッドカラーのCH33T(板座)を選びました。
長く座っても疲れにくく、毎日の学びを支える安定感のある座り心地。
飾り気のないシンプルなフォルムは、年齢を問わず、子どもが成長しても使い続けられるのが魅力です。
スタッフレビュー
「アームレスなのに、食後のひとときやPC作業中、背もたれの端にふと肘を預けられるのが想像以上に快適です。横からサッと入りやすく、立ち座りもスムーズ。一日のうちに繰り返す何気ない動作が、驚くほど軽やかになります。」
スタイルと心地よさで選ぶ、2つの座面
使う人のライフスタイルや、肌に触れたときの好みに合わせて、2種類の座面からお選びいただけます。
■ 木の質感をダイレクトに楽しむ「板座(CH33T)」
軽快でカジュアルな印象ながら、体に自然にフィットする快適な座り心地を備えています。張地タイプのものに比べて座面がすっきり見えるため、CH33らしい軽やかさが際立ちます。うっかり食べこぼしてしまってもサッと水拭きできる手軽さが魅力です。
■ 優しい座り心地をプラスする「張座(CH33P)」
クッション性のある張座モデルは、お尻への底付き感を和らげ、長時間のデスクワークや食事のあとの団らんを快適にサポートします。お部屋の雰囲気に合わせてファブリックの柔らかな彩りや、レザーのしっとりとした質感を足したい方にもおすすめです。
仕様・サイズ・バリエーション
▶バリエーションはこちら
よくある質問
Q. アームがないと、長時間座った時に腕が疲れませんか?
A. 一般的なアームレスチェアとは異なり、背もたれが体の横まで少しせり出した設計になっています。
アームレスのスッキリとした良さはそのままに、リラックスしたい時にはその端へ「ちょこん」と肘を置けるため、長時間座っていても疲れにくいのが特徴です。
Q. 板座(CH33T)は、硬くてお尻が痛くなりませんか?
A. 座面は完全に平らではなく、お尻の形に沿うようにお椀状のカーブを描いています。
この立体的なラインが体重を分散してくれるため、木の質感を楽しみながら、リラックスして座ることができます。
冬場の冷たさや長時間の作業が気になる場合は、お好みのチェアパッドやムートンなどを敷いて調整していただくのもおすすめです。
眺める美しさと、座る心地よさの交差点
椅子は単に部屋に飾っておくためのものではなく、毎日体重を預け、テーブルに出し入れする生活の「道具」です。
四角錐のすっきりとした立ち姿を持ちながら、手が触れる場所にはしっかりとした丸みを持たせたCH33。その合理的な機能美は、毎日の「座る・立つ・くつろぐ」という何気ない動作の中で、確かな心地よさとなって身体に伝わります。
ご自身の生活空間に置き、毎日触れることで少しずつ体に馴染んでいく感覚を、ぜひ日常の中でじっくりと味わってみてください。
デザイナーについて
世界中で愛され続ける名作を数多く生み出した「椅子の巨匠」
▶ Hans J. Wegner(ハンス J. ウェグナー)
1914年、デンマークの南ユトランドに生まれたウェグナー。
主に椅子のデザインを追求し、500脚以上のデザインをしていることから、椅子の巨匠として世界中で知られています。
見た目の美しさと、人間工学的な人の使い心地のよさとの融合を探求し続けた家具デザイナーです。
2007年1月26日、92歳で逝去。
ブランドについて
▶ CARL HANSEN & SON(カール・ハンセン&サン)
北欧家具の巨匠、ハンス J. ウェグナーの家具を最も数多く製作する CARL HANSEN & SON社の家具からは、一切の妥協を許さないクラフトマンシップ、考え抜かれたデザイン、デンマークが誇る伝統的な製作技術、そして、なによりも家具に対する深い愛情を感じることができます。
当店は、カール・ハンセン&サンのオフィシャル・パートナーショップです。