円筒のフォルムと真鍮のリング。繊細な光の輪が立体感を生む
空間に佇むスチールの円筒。真鍮リングの隙間からこぼれる光が、静かな華やかさをもたらします。手元を的確に照らす直接光と、壁や天井に美しいグラデーションを描く間接光。
計算された光と影の重なりが、日常に心地よい立体感を生み出します。
食卓を優しく照らす、計算された光と影
リング越しに和らぐ光が、テーブル上の料理や器の質感を鮮明に映し出します。同時に、上方の筒の隙間から漏れ出た光は周囲に穏やかな陰影として広がり、落ち着いた食事の時間を演出します。
灯りを点けていない日中も、自然光を受けたスチールと真鍮の対比が、インテリアの美しいアクセントとして機能します。
建築家アアルトが描いた光の形
1952年、フィンランド技術士協会のためにデザインされた歴史的名作「A110」。照明を単なる器具としてではなく、建築空間の一部と捉えるアアルトの設計思想が息づいています。
周囲の素材やデザインと静かに調和し、部屋全体に心地よい統一感と奥深さをもたらす造形です。
特徴的なのは、直接的な眩しさを抑え、間接光を巧みに操る柔らかな灯り。
シリンダーの真下へ真っ直ぐ放たれる光、真鍮リングの隙間から横方向へこぼれる繊細な光、そして筒の上方へ柔らかく漏れ出す光。これら3方向の光が美しく作用し合う情景は、人が自然光の下で感じる安らぎを、室内で再現しようとしたアアルトの哲学でもあります。
緻密な構造から生まれる、光の美しさ
リングからこぼれる繊細な光の輪
下部に配置された、細かな穴の開いた真鍮リング。そこから壁や天井に向かって漏れ出す光が、部屋全体に心地よい奥行きを与えます。
複数吊りで生まれるリズミカルな空間
直径16cmのスリムで直線的なフォルム。テーブル幅に合わせた多灯吊りで、空間に整然とした美しさとリズムが生まれます。
複数並べても視界を遮らず、部屋を圧迫しないすっきりとしたサイズ感です。
真鍮とモノトーンが織りなす対比
本体は指先で触れると滑らかな、マットな質感のスチール塗装。下部には、控えめな光沢と確かな重みを感じさせる真鍮素材のリングが合わさっています。
シンプルなモノトーンと真鍮の対比が、長く使い続けても飽きのこない上質な佇まいを生み出しています。
光だまりを囲む、穏やかな夕暮れ
スチールの円筒から落ちる直接光が、テーブルに温かな光だまりを作り、真鍮リングから漏れる間接光が空間を包み込みます。アアルトが計算した繊細な明暗の対比が、一日の終わりに穏やかな夕暮れの時間を演出します。
空間に合わせて選ぶ2つのカラー
カラーバリエーションは、空間を引き締めるブラックと、優しく馴染むホワイトの2色展開。
建具やテーブルの木材に合わせて、最適な組み合わせをお選びいただけます。
日本の住宅に馴染む、アルテック独自のコード設定
アルテックの照明器具は、日本の一般的な住宅の天井高(平均2.2〜2.4m)を基準に、最適なバランスで吊るせるよう全長が設定されています。
CONNECTで取り扱いのあるルイスポールセンやフリッツ・ハンセンなどの海外ブランドは、コード長だけで約1.5mあるのが一般的ですが、それらに比べてアルテックの照明はコードが「短め」に設定されているのが特徴です。例えば、多くのモデルで全長(引掛シーリングから器具下端まで)が100cm、または125cmとなっており、日本の住空間においてコードが余りすぎることなく、すっきりと収まります。
A110は全長(引掛シーリングキャップ上端から、器具下端までのこと)が125cmなので、コードの長さは81cmとなっています。
ダイニングでのご使用は、テーブル天板から照明の下端までを「60~70cm」に設定するのがおすすめです。取り付け場所の天井高や家具の高さに合わせて、コードの延長やカット加工が必要かどうか、ぜひ事前にシミュレーションしてみてください。
メンテナンス
日常的な特別なお手入れは不要です。シェードに付いた埃を、乾いた柔らかい布で優しく拭き取るだけ。下部の真鍮リングは、空気に触れ、手で触れることで少しずつ色合いが深く変化します。経年変化という素材の特性を味わいながら、長く愛用できる照明です。
デザイナー|アルヴァ・アアルト
「北欧の賢人」と呼ばれた、アルテック創業者のひとりアルヴァ・アアルト。1898年フィンランド中西部のクオルタネ生まれ。ヘルシンキ工科大学を卒業後、ユヴァスキュラ市で「建築・モニュメンタルアート事務所アルヴァ・アアルト」を開設しました。1976年、78歳で亡くなるまで生涯に200を超える建築を設計しました。自身が設計した建築に合わせて家具のデザインも手掛け、プロダクトデザイナーとしてもその名を残しました。
ブランド|Artek(アルテック)
アルテックは1935年にアルヴァ・アアルトが自作の家具を国内外に販売するために、妻:アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス・グスタフ・ハールで設立した、北欧モダンを代表する家具ブランドです。「art」芸術と「technology」高い技術の融合により、「artek」としてモダン家具を追求するという先進的な試みを行ってきました。
アルテックは地元フィンランドの自然素材を調達し、自然の循環を妨げることのない製造方法で安全性と耐久性の高い、優れた製品を作り続けてきました。暮らしの中のあらゆる場面で多用途に使える実用性と機能性を兼ね備えた持続可能なデザインを作り続けること、それがアルテックの哲学です。