Fredericia「BM80」を徹底解説!モーエンセンが手掛けたシェーカーテーブルの魅力とサイズ・選び方
こんにちは、CONNECTのクボです。
今回ご紹介するのは、Fredericia(フレデリシア)の「BM80 Mogensen Shaker Table(BM80 モーエンセン シェーカーテーブル)」。
ボーエ・モーエンセンが1961年にデザインしたテーブルです。

このテーブル、ものすごく派手なわけではありません。
天板は無垢材。
脚も直線的。
目を引くような装飾も、特徴的な曲線もありません。
でも、じっくり見ていると、
「なんでこんなに格好いいんだろう?」
と思わされる。
真鍮のビス。
少しずらして組まれた脚。
無垢材の天板。
水平と垂直によって構成されたフレーム。
どれも飾りとして付けられたものではありません。
テーブルとして成立するために必要なものです。
でも、その必要なものが、そのままデザインになっている。
飾って格好よく見せるのではなく、つくりそのものが格好いい。
BM80は、そんなテーブルです。
今回は、BM80の歴史やデザイン、サイズ、椅子とのスタイリング、そして無垢材のメンテナンスまで。購入を検討している方に知っていただきたいことを、まとめてご紹介します。
BM80 Mogensen Shaker Tableとは?

▲ボーエ・モーエンセン(1914-1972)
「使い手」を第一に考えた実用的な家具で、デニッシュモダンを牽引した巨匠。
BM80 Mogensen Shaker Tableは、デンマークを代表する家具デザイナー、ボーエ・モーエンセンによって1961年にデザインされました。 モーエンセンは、華美な装飾を加えるのではなく、日常生活のために本当に必要な家具をつくることを大切にしたデザイナーです。
このBM80も、彼の「機能的でシンプルなデザインこそが美しい」という理念が真っ直ぐに表現された作品です。奇をてらった形ではなく、日々の暮らしに寄り添う道具としての誠実さ。 それこそが、時代を超えて愛され続けるBM80の大きな魅力なのです。
「Shaker Table」という名前

BM80を理解するうえで知っておきたいのが、
「Shaker=シェーカー」という言葉です。
シェーカー家具は、18世紀後半のアメリカで発展したシェーカー共同体から生まれました。
特徴的なのは、単に見た目がシンプルなことではありません。
日常生活に必要なものを、必要十分な材料と構造でつくる。
余計な装飾を加えない。
素材を素直に使う。
そして、毎日の道具としてきちんと機能する。
モーエンセンは、そんなシェーカー家具の合理的な考え方から大きな影響を受けています。
BM80も、シェーカー家具の形をそのまま再現したわけではなく、その「考え方」をモーエンセン自身のデザインへと落とし込んだテーブル。
そう考えると、この家具の面白さが見えてきます。
BM80を見るなら、まず「脚」を見てほしい。

このテーブルを見るなら、天板だけでなく、ぜひ脚を見てください。
個人的には、ここがBM80の一番格好いいところだと思っています。
一般的なダイニングテーブルなら、脚とフレームの接合部分は、なるべくきれいにつなぎたくなります。
ビスを隠したり。
接合部分を見えなくしたり。
できるだけ一つの塊のように見せる。
でもBM80は、その逆です。
隠さない。
脚を固定している真鍮のビスも、そのまま見せています。
しかも、この真鍮ビスは単なる飾りではなく、脚を固定するために必要なもの。

構造として必要なものが、そのまま意匠になっている。
ここが、とてもモーエンセンらしいところです。
あえて「ずらす」。Offset Jointの面白さ
そして、もう一つ見てほしいのが脚部の接合です。
横から見ると、木材同士がすべてきれいに同一面でつながっているわけではなく、それぞれの部材が少しずつずれています。
これが、BM80の特徴でもあるOffset Joint。

普通なら、接合部分を揃えて一つの塊のように見せたくなるところです。
でもモーエンセンは、あえてずらしています。そうすることで、
天板を支える部材。
それを受けるフレーム。
床まで荷重を伝える脚。
という、テーブルがどうやって成立しているのかが目で分かる。

何か装飾を付け加えてデザインするのではなく、家具の構造そのものをデザインとして見せる。
だからBM80は、とても建築的に見えるんです。
空間の中に「線」が生まれる。

実際に空間へ置くと、この脚部の構造がさらに面白く見えてきます。
水平に伸びるフレームと、垂直に落ちる脚。
線がはっきりしているので、空間の中にグリッドのようなものが生まれます。

家具そのものはシンプルなのに、置くだけで空間全体の骨格をつくってくれ、部屋が少し整って見える。
特に余白のあるシンプルな空間では、この構造美がとてもよく映えます。
C18 Shaker Tableとは何が違う?

同じモーエンセンによるテーブルに、「C18 Shaker Table(C18シェーカーテーブル)」があります。
C18は、シェーカー家具の合理性をとても素直に表現したテーブル。
一方のBM80は、その合理性を受け継ぎながら、モーエンセン独自の建築的な構成へと発展させたテーブルという印象があります。
「シンプルなテーブルが欲しい」というだけなら、C18もとても良い。
でも、シンプルな中に、少し構造的な面白さが欲しい。
そんな方には、BM80がかなりおすすめです。
BM80は円形が面白い。

そして今回、CONNECTとして特におすすめしたいのが、φ120cmのラウンドタイプ(Model 6281)。
丸いテーブルは、実際に暮らしてみるとかなり使いやすいです。
長方形と違い、座る場所が決められていません。
特にBM80は脚が中心寄りに集まっているため、天板の外周を比較的自由に使え、「ここに座りたいけど脚が邪魔」ということが起こりにくいのです。
「φ120cmって大きすぎない?」と感じる方もいるかもしれませんが、4人で使うならお皿をたくさん並べてもかなりゆったり広々と使えるサイズです。もちろん、来客時などには椅子を追加して6人で囲むこともできますよ。
円形テーブルのもう一つの良さは、座った人同士の顔が自然と見えること。
誰かが端に座る感覚がありません。

食事をする。コーヒーを飲む。子どもが宿題をする。
ダイニングテーブルというより、人が集まる場所をつくる家具。
ラウンドタイプには、そんな魅力があります。
90×90cmのスクエアタイプ

もう一つが、90×90cmのスクエアタイプ(Model 6280)。
こちらはφ120cmに比べてコンパクトです。
2人暮らしや、ダイニングスペースをコンパクトにまとめたいけれど、無垢材のしっかりしたテーブルが欲しい。そんな方の暮らしに合わせやすいサイズです。

スクエアになると、ラウンドの柔らかい印象とは変わり、水平・垂直の構造がさらに強調されてより建築的に見えます。
60年以上前のデザインが、今の暮らしに戻ってきた。
BM80がデザインされたのは1961年。
もともとはラウンジチェア「Spanish Chair(スパニッシュチェア)」と組み合わせるための低いモデルでした。
そして2025年、現代のダイニングで使える高さのモデルが加わりました。

▲スパニッシュチェアと円形のBM80 COFFEE TABLE。
面白いのは、60年以上前のデザインなのに、古い家具を復刻したようには見えないこと。
流行の形ではなく、「素材・構造・プロポーション」という家具の根本的な部分からつくられているからこそ、時代が変わっても現代の住宅に自然と馴染むのだと思います。
BM80には、どんな椅子を合わせる?
BM80はシンプルなテーブルですが、合わせる椅子によってかなり印象が変わります。
モーエンセンの椅子だけを合わせる必要はなく、いろいろな椅子を合わせてみると、このテーブルの懐の深さが分かります。
01| 思想まで揃える。

王道は、同じボーエ・モーエンセンがデザインした「J39」。
無垢材、ペーパーコード、構造を素直に見せたデザイン。
どちらも「毎日の生活で使うための道具」という共通する考え方があるため、一緒に置いたときにとても自然です。
素材までオークで揃えると、静かだけれど力強いダイニングになります。
02| 直線の中に曲線を入れる。

特におすすめなのが「Yチェア」との組み合わせ。
直線的なBM80に、丸みと軽やかさのあるYチェアの曲線を入れる。この対比がとても良いんです。
構造美は残しながら、ダイニング全体が少し柔らかくなります。
03|J39とYチェアを混ぜる。

椅子を全部同じにしないのもおすすめです。
形は違っても、「オーク」「ペーパーコード」「デンマーク家具」という共通点があるためバラバラに見えません。
一脚ずつ好きな椅子を選んだ感じが出て、空間が面白くなります。
04|あえてモダンな椅子を合わせる。

「Series 7(セブンチェア)」のようなモダンな椅子を合わせるのも面白いです。
無垢材のテーブルに、スチールやクロームといった工業的な素材を入れる。あえて違う素材を合わせることで、BM80の無垢材らしさが逆に際立ちます。
BM80を格好よく見せるなら、周りを盛りすぎない。
スタイリングで大切にしたいのが、足しすぎないこと。
このテーブルの魅力は、その完成された構造そのものにあります。

だから周囲に特徴の強い家具をたくさん置くより、少し余白をつくる。
テーブルの上も、たくさんのものを飾らなくていい。
花を一輪。器を一つ。それくらいでも十分です。
BM80そのものを空間の構成として見せる、そんなスタイリングがよく似合います。
4種類の仕上げ、どれを選ぶ?
BM80は、オーク材をベースに複数の仕上げから選ぶことができます。
01|オーク オイル仕上げ

ソープより色が少し濃くなり、木目がはっきりします。無垢材らしい力強さを楽しみたいなら、こちら。使っていくことで、少しずつ艶と深みが増していきます。
02|オーク ライトオイル仕上げ

ソープの明るい雰囲気が好きだけど、オイル仕上げも気になる。そんな方におすすめの仕様です。
03|オーク ソープ仕上げ

一番明るく、木そのものに近い表情。オークの白っぽさや、サラサラとした木肌を楽しみたい方におすすめです。北欧らしい軽やかな空間にも合わせやすい仕上げです。
04|スモークドオーク オイル仕上げ

濃い色のオークによって、建築的な構造がさらに強く見えます。ヴィンテージ家具や落ち着いた空間に合わせると、かなり格好いい仕上げです。
テーブルに最もおすすめしたい仕上げは「オーク オイル仕上げ」

無垢材のテーブルを検討すると、「傷がついたらどうするの?」「食べこぼしは大丈夫?」と心配される方も多いと思います。
日常使いする上で、CONNECTが特におすすめしたいのは「オーク オイル仕上げ」です。木の内部にオイルが浸透しているため、木の呼吸を妨げずに乾燥に強く、割れや反りを防ぐ効果があります。また、表面に薄い保護層ができるため、水や汚れを弾きやすく、シミになりにくいというメリットもあります。
オイル仕上げのメンテナンス
オイル仕上げは、ご自宅で簡単にメンテナンスできます。
木が乾燥してきたり、表面の艶がなくなってきたりしたら、表面を軽く整えてからメンテナンスオイルを薄く均一に塗ります。余分なオイルを拭き取り、日陰でゆっくり乾燥させると、木目や色がグッと戻ってきます。

▲画像はイメージです。
手間は少しかかりますが、「家具を自分で手入れする」という時間も含めて楽しめる方には、すごく良い仕上げです。
無垢材だからこそ、手入れしながら使う。
もちろん、使えば傷はつきますし、毎日手が触れるところには艶も出てきます。
でも、それを全部「劣化」と考えなくてもいいと思っています。

▲写真左側が、オイルを塗りふき取った後です。艶が増し、木目が美しく見えます。※画像はイメージです。
BM80は、傷一つ付けないように眺めて楽しむ家具ではありません。
食事をする。仕事をする。子どもが絵を描く。毎日使う。
そして汚れたり傷がついたら、手を入れる。
使うことと、直すことがセットになっているのが無垢材の家具の良さです。
まとめ
無垢材と構造美を楽しむテーブル。
良い家具って何だろう。
BM80を見ていると、そんなことを考えます。
派手な形だから良い家具なのか。
高価な素材を使っているから良い家具なのか。
モーエンセンの家具を見ていると、その答えはもっとシンプルなところにあるように思います。

必要な材料を使う。
必要な構造でつくる。
素材を誤魔化さない。
そして、毎日の生活でちゃんと使えるものにする。
だからBM80は、誰にでもおすすめしたいテーブルではありません。
もっと軽くて機能的なテーブルも、一目で分かる特徴的なデザインのテーブルもあります。
このテーブルをおすすめしたいのは、「有名な名作家具が欲しい人」というより、
無垢材が好きで、木の質感をちゃんと感じたい人。
飾った格好良さではなく、つくりそのものが格好いい家具に惹かれる人。
そして何より、BM80の写真を見て、
「この脚、格好いいな。」
と直感的に思った方。たぶん、このテーブルにドハマりすると思います。
毎日触って。
食事をして。
傷がついたら手入れして。
10年、20年と長く付き合っていく。
その頃には、新品の今とはまた違う、もっと格好いいBM80になっていると思います。
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この記事を書いた人
Ikeda
結婚後、香川で生活している2児の母です。大好きなインテリアに囲まれ、幸せな環境で働いてます。自分の経験と子供を持つ親の目線を交えつつ、お客様のお役に立てる情報発信に努めていきたいと思っております。










