Jaime Hayon(ハイメ・アジョン)
スペイン・マドリード出身のデザイナー、ハイメ・アジョン。アーティストとしての顔も持つ彼は、プロダクトデザインとアートの境界を軽やかに超え、彫刻のように美しい家具を次々と生み出しています。フリッツ・ハンセンとは長年にわたって密な関係を築いており、「RO(ロオチェア)」「FRI(フリチェア)」「LUNE(ルネソファ)」「IKEBANA(イケバナ)」など、ソファやラウンジチェアからアクセサリーに至るまで、多岐にわたる名作を手掛けてきました。
アジョンのデザインはなぜ、こんなにも人を惹きつけるのか?
彼の作品に共通するのは、どこを取っても角のない、柔らかな曲線美。個性的でありながら空間にスッと馴染み、遊び心と上品さを同時に感じさせる、唯一無二のデザインです。アジョンにしか描けないそのラインは、まるで家具が語りかけてくるかのような、生き生きとした存在感を放っています。
若い頃から旅と芸術に強く惹かれ、ロンドンやパリ、ミラノを渡り歩いた経験が彼の感性を育みました。
アルネ・ヤコブセン等、先人の偉大なデザイナーの影響を受けつつ、現代の家具デザインに新たな風を吹き込む彼のプロダクトは、デンマーク国内でも“現代の新たなクラシック”と呼ばれるほどで、タイムレスな魅力を備えた未来の名作として高く評価されています。
アートとデザインを行き来しながら、時代にとらわれない家具を生み出し続けるハイメ・アジョン。その作品は、使う人の心にそっと寄り添うと同時に、空間そのものに詩的な豊かさをもたらします。