PK24
PK24は、ポール・ケアホルムの作品として最も認識し易いチェアだといえます。ロココ時代やフランス式の長椅子からインスピレーションを得てデザインされたPK24の有機的で流れるようなフォルムを、ケアホルムはスチールを用いて実現しました。彼はこのチェアが2 点の間に身体をつり下げることで機能することから「ハンモックチェア」と名付けました。
日常から離れ自分を取り戻す場所へ
空間に“気品”と“余白”をもたらすPK24
ゆったり過ごせる一人掛けのチェアが欲しい。けれど、くつろぎを重視すると重厚になり、軽やかさを求めればどこか物足りない。くつろぎも、空間の美しさも、自分らしい個性も妥協したくない。
そんな思いに応えてくれるのが、ポール・ケアホルムのPK24です。
彫刻のような佇まいと、足元から視線が抜ける軽やかな構造。ハンモックのように身体をやさしく受け止めながら、日常から少し離れて、自分だけの時間を過ごせる一脚です。
見た目の緊張感と、心地よさのギャップ
スチールの細いフレームとシャープな佇まい。一見すると、どこか緊張感のあるPK24ですが、実際に腰を下ろすと、その印象は大きく変わります。
身体を固定するパーツはなく、シートは座る人の動きに合わせてゆるやかに動きます。
身を預ければ、まるで身体ごと浮かんでいるような感覚に。
シャープな造形からは想像できないほど、やさしく身体を受け止めてくれる座り心地です。
機能と構造が生み出した造形美
足元に「余白」を残す、空間のためのデザイン
緩やかな曲線の足元から、視線が抜けていく軽やかな構造です。
家具として空間に置かれるだけではなく、PK24を通して見える景色や光とともに、一つの風景をつくりだします。「座るため」ではなく、「家具と空間との関係」まで考えてデザインされています。
重力と摩擦が生み出す、浮遊するような構造
緩やかな曲線を描く、細いスチールフレーム。その足元から視線がすっと抜ける軽やかな構造は、空間に置いても圧迫感を与えません。
それでいて、家具としての存在感はしっかりと保ちながら、空間を遮ることなく、その向こうにある景色や光までを取り込みます。
無段階で調整できるヘッドレスト
レザーのヘッドレストには重り(カウンターウェイト)があり、無段階での位置調整が可能です。
ベルトを引くだけで、体格やそのときの姿勢に合わせて、心地よい位置へ。
頭や首を預けることで、身体の力がふっと抜け、よりゆったりとシートに身を委ねられます。
その向こうの景色まで、美しく見せる
家具を置いて空間を埋めるのではなく、向こう側にある景色や光まで見せてくれます。
視線の先に飾った一枚の絵や、大きな窓の向こうに広がる景色。風に揺れるカーテンや光の移ろいなど、空間の中で主役にしたいものを引き立てます。
家具そのものを強く主張するのではなく、その先にある風景とともに佇む。
PK24は、座る場所から見える景色まで楽しませてくれる一脚です。
絶妙なバランス|籐とレザーの組み合わせ
CONNECTが一番おすすめしたいのが、「籐シート×レザーヘッドレスト」の組み合わせです。
細いスチールフレームがつくる硬質でシャープな印象に、編み込まれた籐のやわらかな風合いが加わることで、PK24の表情がほどよく和らぎます。
工業的な美しさと、自然素材ならではの温もり。
異なる素材がひとつの椅子の中で調和することで、凛とした存在感がありながらも、どこか親しみを感じる佇まいが生まれます。
▲画像は経年変化したPK22と新品のPK22の籐の比較
そして籐は、使い込むほどに少しずつ色味が深まり、飴色へと変化していきます。
今の美しさだけでなく、時間とともに育っていく表情も楽しめる。長く使うほど、少しずつ暮らしに馴染み、自分だけの一脚になっていく。
そんな時間も含めて、選びたくなる仕様です。
どんな空間にも馴染む透け感と美しい影
温かみのあるオークやウォールナットの木製家具はもちろん、ガラスやスチールを使ったモダンな空間とも心地よく馴染みます。 和モダンやナチュラルな空間のアクセントとしてもおすすめです。
名作の系譜を受け継ぎ、素材美を極限まで
LC4が切り拓いた可動式シェーズロング
20世紀を代表する名作のひとつ、ル・コルビュジエらが手がけた「LC4(シェーズロング)」。
寝椅子本体をベースの上に載せ、身体を預ける位置を動かせる構造は、その後のラウンジチェアにも大きな影響を与えました。
▲LC4 Image: jeanbaptisteparis / CC BY-SA 2.0
「LC4」は、スチールパイプの曲線が身体をしっかりと支え、くつろぐためのポジションへと導く、まさに休息のためのチェアです。
また、その存在感のある佇まいは、書斎やリビングの主役として、空間に重厚感と凛とした緊張感をもたらします。
追求した素材と構造の美しさ
PK24もまた、名作の系譜の中から生まれた一脚です。
ケアホルムが向き合ったのは、単に美しい形をつくることではなく、素材と構造そのものの可能性を引き出すことでした。
細いスチールフレーム、編み込まれた籐、レザー。それぞれの素材が持つ強さやしなやかさ、軽やかさを活かしながら、ひとつの椅子として美しく組み上げています。
そこには、デンマークの住まいで、窓辺から差し込む自然光を感じながらゆったりと過ごす時間への感覚も重なります。
デザインの系譜と寝椅子の歴史
PK24のルーツは、18世紀フランスのロココ時代にまで遡ります。
当時のサロンでは、貴婦人たちが足を伸ばしてくつろぐための、華やかな装飾をまとった優美な寝椅子がつくられていました。
そこから19世紀の曲木製の寝椅子へ、そしてル・コルビュジエらによる近代の名作へ。
装飾性を追求した古典的なスタイルから、機能を形にした近代のデザインへと、寝椅子の姿は時代とともに変化していきます。
▲LC4 Image: Tim Evanson / CC BY-SA 2.0
装飾性を追求した古典的なスタイルから、計算された近代の機能美へと時代が移り変わる中、ケアホルムは先人のデザインを踏襲するのではなく、素材と構造を根本から見つめ直しました。
PK24を支えるのは、U字型のスチール製ベースと、そこに渡された薄いステンレスのベルト。
シートを固定するのではなく、このベルトの上で自由に動く構造によって、座る人の姿勢に合わせて角度が変化します。
革のヘッドレストを支えるパーツも含め、可動するひとつひとつの要素が、それぞれの役割を果たしながら美しいバランスを保っています。
装飾を足すのではなく、素材と構造そのものを突き詰める。
そこから生まれた、無駄のない造形美こそが、PK24を特徴づけています。
そしてケアホルム自身も、海に面した自宅の窓辺でPK24を愛用していました。
水平線や水面を背景に佇むその緩やかな曲線は、まるで波の一部に溶け込んでいるかのようです。
家具そのものの美しさだけでなく、そこに座る人が眺める景色や、光、自然との関係までを深く考え抜かれた名作です。
デザイナー|ポール・ケアホルムの美学
ポール・ケアホルムは、1929年にデンマーク北西部の田舎町で生まれました。15歳で家具職人に弟子入りし、18歳でキャビネットメーカーのマイスターの称号を取得。ハンス J. ウェグナーのもとで様々なことを学び、バウハウスからも大きな影響を受けていました。
デンマークのクラフトマンシップの精神を継承しながらも、型にはまらない異色の才を示し続け、北欧モダン家具の歴史に大きく名を残したデザイナーです。
PKシリーズは、51歳という若さで早世したケアホルムに敬意を表し、1982年からフリッツ・ハンセンによって製造が開始されました。
彼の生み出した名作の数々は時代を超えて多くのファンに愛され、現代の名だたるデザイナーや建築家たちからも、非常に高い評価を得ています。
ポール・ケアホルムについてもっと知りたい方はこちら
製品仕様
サイズ:W670×D1550×H850 / SH140(約mm)
シート素材:籐(ラタン)
ヘッドレスト:レザー
ベース:ステンレススチール
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
■レザー(座面)
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/leather
レザーのケアキットはこちら
https://www.connect-d.com/c/15/95/1688/uni-lekitp-lm100
■籐
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/wicker
■ステンレススチール(脚部)
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/stainless-steel
FAQ|よくあるご質問
Q.組み立ては必要ですか?
A. いいえ、組み立ては不要です。 商品は完成した状態でお届けいたしますので、 工具を使った組み立て作業のお手間はなく、 届いたその日からすぐにお使いいただけます。