“美しい椅子”で終わらない。
毎日座りたくなる椅子「LILY」
「ダイニングで過ごす時間が長いから、座り心地にはこだわりたい。」
「でも、美しいデザイン性も妥協したくない。」
「定番のセブンチェアも魅力的だけれど、“自分が心から惹かれる一脚”を選びたい。」
そんな想いに応えてくれるのが、LILY(リリー)です。
美しさとくつろぎを両立するフルパディング
リリーは、見た目の美しさと座り心地、そのどちらにも妥協がありません。
初めて目にした瞬間の高揚感。身体を預けたときの心地よさ。その感覚は年月を重ねても色褪せることなく、暮らしの中で少しずつ深い愛着へと変わっていきます。
さまざまな椅子を座り比べたあとでも、「やっぱりリリーは特別」と感じさせるのは、美しさと快適性を高い次元で両立しているから。
身体をやさしく包み込むような座り心地と、空間を美しく彩る存在感。そのどちらも叶えてくれるからこそ、長く愛され続けています。
リリーは、“美しい椅子”で終わらない、“毎日座りたくなる椅子”です。
ヤコブセンが叶えた究極の美と心地よさ
空間に息を吹き込む有機的曲線
角度によって表情を変える、まるで生き物のようなフォルム。
リリーには、静かなのに自然と目を奪われる、不思議な存在感があります。
“LILY(リリー)”とは、日本語で「百合の花」。
ただ、アルネ・ヤコブセン自身が最初から百合をモチーフにデザインしたわけではありません。
機能性と美しさを追求する中で生まれた、有機的で流れるようなフォルム。
※当初はモデルナンバーの末尾にちなみ、「エイトチェア」と呼ばれていたと言われています。
やがて、その優雅に広がる姿が百合の花を思わせることから、“LILY(リリー)”という愛称で親しまれるようになりました。
自然を深く愛したヤコブセンは、生涯を通して植物や有機的な造形から多くのインスピレーションを得ていたデザイナーです。
だからこそ、このフォルムにも、どこか自然の美しさが宿っているように感じられます。
▲背もたれ中央の細いくびれから、花びらが開くようにふわりと広がる曲線。 その優雅なシルエットは、すらりと伸びた茎の先に咲く百合の花を思わせます。
身体を預けると、しなやかな背もたれがやさしく受け止め、まるで風に揺れる花のような柔らかさを感じさせてくれます。
さらに印象的なのが、満開ではなく、“これから花開こうとする瞬間”にも見えるシルエット。
完成された造形でありながら、どこか生命感や余白を感じさせるのも、自然を愛したヤコブセンならではの美意識かもしれません。
また、アーム付きモデルは、羽を広げたペンギンや、羽ばたくカモメのようにも見え、見る角度や人によってさまざまな表情を見せてくれます。
ただ座るための椅子ではなく、空間の中で静かに呼吸しているような存在。それが、リリーの大きな魅力です。
時代を経ても愛おしい、その秘密は機能美
時代を超えて愛されるデザインには、理由があります。それは単なる造形美ではなく、使う人の身体に寄り添う機能美が息づいているからです。
▲身体を包み込む立体的な三次元曲面
自然なくつろぎをもたらす座面と背もたれ
▲左からアントチェア、リリー、セブンチェア
ゆったり広い座面の湾曲は、セブンチェアやアントチェアと見比べると、その違いがよく分かります。
ヤコブセンのデザインした作品は、過去の優れたデザインから着想を得ながらも、そこに独自の解釈を加え、新たな価値を生み出してきました。
▲太ももからお尻にかけての絶妙なカーブが、自然と重心を背もたれへと誘導してくれます。
リリーは、その集大成ともいえる存在です。
セブンチェアやアントチェアで培われた美しい成形合板の表現を受け継ぎながら、より有機的で、身体を包み込むような座り心地へと発展しています。
その複雑で立体的なフォルムには、ヤコブセンの合理性と妥協のない探求心が息づいています。高度な技術によって実現された三次元曲面は、今なお色褪せることのない独創性と完成度を感じさせます。
どんな体勢にも寄り添う、曲面から生まれたやさしいアーム
多くのアームチェアは、アーム部分が直線的にデザインされていますが、リリーは、アームまで流れるような曲線で構成されているのが大きな特徴です。
そんなアーム付きのリリーは、まさに“究極の座り心地”を追求したチェア。
その心地よさの秘密は、背もたれとアームの間に設けられた絶妙な隙間にあります。
▲無理に腕を置きにいかなくても、ちょうど良い位置でそっと身体を支えてくれます。
シェルから伸びるアームは、フレームに溶け込むように滑らかにつながり、まるでひと続きの線で描かれたかのような美しさを感じさせます。
その造形は、見た目の美しさだけではなく、身体を自然に受け止めるよう設計されており、心地よいフィット感をもたらします。
また、身体を預ける位置に合わせて滑らかな曲面がやさしく支えてくれるため、腕の位置を変えたり、横向きや斜めに腰掛けたりと、自由な姿勢でくつろぐことができます。
アームにもたれた際も背中に硬さを感じにくく、身体を自然に受け止めてくれるため、食事の時間はもちろん、会話や読書など長く過ごすひとときも快適です。
▲画像はナチュラルウッドモデルのウォルナット仕様
リリーのアームは、ただ腕を預けるためのものではなく、チェア全体の流れるようなラインを描き出し、美しさと快適性を両立するために生まれた造形です。
機能とデザインがひとつになったその佇まいこそ、リリーならではの魅力です。
あらゆる家具と美しく調和する。リリーを主役にした空間づくり
直線的なテーブルとの組み合わせ
ダイニングテーブル / ESSAY(エッセイ)
▲現代のデンマークを代表するデザイナー、セシリエ・マンツが手掛けたESSAY。無垢材の天板と2つの脚という、わずか3つの要素だけで構成されたシンプルなデザイン。
デスク / FH3605
▲通称「AJ DESK」とも呼ばれる名作のデスクFH3605は、LILYと同じアルネ・ヤコブセンのデザイン。
動きのある有機的なシェルと、細くまっすぐ伸びる無機質なクローム脚。
リリーは、やわらかな曲線とシャープな直線という、相反する要素が美しく調和したデザインです。
コーディネートの際も、「直線と曲線」「有機質と無機質」を意識してアイテムを組み合わせることで、「静」と「動」の心地よい対比が生まれます。
曲線美が美しいテーブルとの組み合わせ
ダイニングテーブル / B616
▲左:B616+LILY ウォルナット仕様
無機質なスチール素材でありながら、どこか柔らかさを感じさせる楕円テーブル。
リリーの有機的な曲線と組み合わせることで、空間全体にやさしい空気感が生まれます。
円を描くように並ぶリリーは、まるで百合の花が静かに咲いているよう。
ダイニングテーブル / PK54
ポール・ケアホルムが自邸で『PK54』に合わせていたチェアは『PK9』でした。
デザインの思想や歴史的背景を大切にするなら、PK54とPK9は完成された組み合わせといえます。
しかし、毎日の暮らしの中で使うダイニングチェアとして考えたとき、リリーもまた魅力的な選択肢です。
▼詳しくはこちらのYouTubeで解説しています
実際にKIGENZENの大長さんも、
「PK9にも引けを取らない存在感がありながら、抜け感もある。ここまで彫刻性と軽やかさを両立したチェアはなかなかない」と語られています。
PK54の彫刻的な美しさに寄り添いながらも、リリーはやわらかな曲線によって空間に軽やかさを生み出します。
存在感と抜け感。その相反する魅力を兼ね備えていることこそ、リリーがPK54と美しく調和する理由なのではないでしょうか。
誕生日席に、特別な一脚を
ダイニングチェアとしてだけでなく、リリーを“3脚目のラウンジチェア”のように取り入れるのもオススメです。
たとえば、ソファを置かずに暮らすスタイル。ダイニングを暮らしの中心にしながら、誕生日席にアーム付きのリリーを合わせることで、食事だけでなく、読書や会話、くつろぎの時間まで心地よく過ごせる空間になります。
また、アーム付きチェアを横並びで複数台配置する場合は、かなり大きめのテーブルが必要になりますが、誕生日席に1脚取り入れるだけなら、空間にもゆとりが生まれ、取り入れやすいバランスになります。
必要に応じてリビングへ移動し、他のラウンジチェアと合わせて使うのもおすすめです。 リリーは彫刻のような存在感がありながら、空間に圧迫感を与えにくいため、ダイニングとリビングを横断して自然に馴染みます。
▼詳しくはこちらのYouTubeで解説しています。
ヤコブセンが遺した最高傑作「リリー」
デンマーク国立銀行のためにデザインされた「LILY(リリー)」は、1968年に最初のモデル「3108」が誕生しました。
その後、1970年のデンマーク国際家具見本市でアーム付きモデル「3208」が発表され、アルネ・ヤコブセンが手掛けた最後のチェアとして知られています。
50年の時を経て蘇ったウッドモデル
この複雑な曲線を成形合板で実現することは、セブンチェアやアントチェア以上に難易度が高く、発表当時(1970年)の技術では、製造しても4脚に1脚しか製品として成立しないほどでした。
そのため、安定した生産が難しく、当時はわずかな期間しか製造されませんでした。
そして2020年。リリー誕生50周年という節目の年に、現代の技術によって、待望の「ナチュラルウッド(ウォルナット仕様)」がついに形となりました。
幾度もの試行錯誤を経て実現したこの美しい曲線は、半世紀を超える技術と挑戦の結晶なのです。
▼LILYについて詳しく知りたい方はこちらから
ヤコブセンが最後に作りたかったチェア『LILY』50周年記念復刻
サイズとバリエーション

3108(アーム無し)

3208(アーム付き)

3108(アーム無し)

3208(アーム付き)
▲※フルパディング仕様のため、座面高は板座よりも約1.5cm高い約44.5cmとなります。
サイズ:W620×D490×H800mm
座面高 / アーム高:SH445mm / AH680mm
ベース:クローム仕上げスチールベース
張地:ファブリック or レザー
CONNECTおすすめの張地
ソフトレザー

ブラック

ブラックブラウン

ウォルナット

コニャック
背もたれ中央の細いくびれから、ふわりと広がるリリー特有の曲線。
しっとりと柔らかく、なめらかな肌触りが魅力のソフトレザーは、その繊細なシルエットに美しく沿い、リリーの立体的なフォルムをより印象的に引き立てます。
硬さのあるレザーでは表現しにくい、柔らかな張り込みならではの滑らかな表情も魅力。身体をやさしく包み込むような心地よさとともに、リリーの有機的なフォルムをより優雅に、美しく感じさせてくれる張地です。
フリッツ・ハンセンのレザーの種類や特徴については、こちらのブログで詳しくご紹介しています。
▶
フリッツ・ハンセンのレザーについて詳しく見る
長く美しくお使いいただくために
リリーを永くご愛用いただくために、素材ごとのお手入れ方法をご紹介しています。
▶ レザーのお手入れ方法を見る
▶ ファブリックのお手入れ方法を見る
▶ クローム脚のお手入れ方法を見る
ヤコブセンの名作チェアと比較してみると…
セブンチェア ー 1955年
フリッツ・ハンセンを代表するセブンチェアは、無駄を削ぎ落とした軽やかなフォルムが魅力です。
一方、リリーは花びらのように広がる立体的なフォルムが特徴。より身体に寄り添う座り心地と、彫刻的な存在感を楽しめます。
アリンコチェア ー 1952年
アリンコチェアは、成形合板の美しさをシンプルに表現した名作です。軽量で扱いやすく、空間にすっきりとした印象を与えたい方におすすめです。
一方、リリーは身体を包み込むような美しい曲線が特徴で、より快適な座り心地を実現しています。ダイニングでゆったりと長い時間を過ごしたい方におすすめです。
グランプリチェア ー 1957年
グランプリチェアは、シャープで端正なフォルムが魅力。空間に洗練された印象をもたらします。
一方、リリーは柔らかな曲線が生み出す優しい表情が特徴。空間に温もりと上質さを添えてくれます。