静けさをまとう、安らぎのラウンジチェア
「自分だけの、静かな時間を過ごせる椅子をつくってほしい」
そんな想いから始まった物語があります。
デンマークの老舗家具ブランド FRITZ HANSENは、スペイン出身のデザイナー ハイメ・アジョンに、「一人がけの心地よい椅子」のデザインを依頼しました。
完成までにかかった歳月は、24ヶ月。それは、単なるラウンジチェアを超え、「ひとつの時間」をつくる椅子を追い求めた年月でした。
その椅子は、デンマーク語で「Ro(ロオ)」。意味は、「静けさ・落ち着き・安らぎ」です。
体の曲線からインスピレーションを得て、彼が生み出したのは、まるで彫刻のような、美しくやわらかなフォルム。
視覚的なやさしさと、体を包みこむ安心感が調和し、深く腰を下ろした瞬間、心が静まり安らぎに満たされる。
それは、まさに「静けさ」に身を委ねるような体験です。
名作の系譜を受け継ぐ「現代のクラシック」
1958年、デンマークデザイン界の巨匠アルネ・ヤコブセンが生み出した名作「エッグチェア」。その大胆で有機的なフォルムは、今日でもデンマークデザインの象徴として世界中で愛され続けています。
ハイメ・アジョンは、この伝説的な作品に深い敬意を抱き、自身のデザインに多大なインスピレーションを受けていました。そんな彼に、フリッツ・ハンセンから託されたのが「現代のエッグチェアをつくってほしい」という壮大なミッションです。
とてつもないプレッシャーの中、アジョンが見事に応え、創り上げたのがこのロオチェアです。
耳元を包み込むようなシェルデザインや、彫刻的な曲線美といったエッグチェアのエッセンスを受け継ぎながら、ハイメ・アジョンにしか表現できない自由な感性で、新たなラウンジチェアへと昇華させました。
ヤコブセンは建築家として、そしてアジョンはアーティストとして。
プロダクトデザイナー以外の顔も持つ二人だからこそ、他の誰にも真似できない卓越したオリジナリティが生まれてきました。
ヤコブセンは建築家らしい合理性を感じる無駄のない構造美と、空間と調和するデザインを大きな魅力とした一方、アジョンはアーティストならではの自由な感性で、遊び心を感じさせるようなフォルムが目を惹くデザインです。二人の出自とデザイン観の違いが垣間見えるのも、この一脚の面白いところです。
国境を越えた才能が、デンマークデザインの根幹にある「リ・デザイン(再解釈)」というアプローチに心血を注ぎ、唯一無二のデザインが誕生しました。ロオチェアには、フリッツ・ハンセンの挑戦的な試みと、そこに込められた二人の巨匠の物語が息づいているのです。
※左右にスクロールしてご覧ください
体も心も、ふっとゆるむ
ロオチェアに腰かけると、不思議と「ふう」と息が抜けるような感覚があります。
それは、デザインだけではない、座り心地への徹底したこだわりがあるからです。
ロオチェアの特徴は、優雅で美しい曲線のフォルム。その柔らかく見えるフォルムの奥には、確かな強度と安定性を生み出すための特別な構造が隠されています。
シェル(本体)は、硬質ポリウレタンフォームを成形して作られており、内部にはスチールフレームとガラス繊維が埋め込まれています。さらに、座面部分は木製フレームで補強されています。これらの素材が一体となることで、美しく滑らかな曲線を描きながらも、決して形が崩れることのない強固な土台を作り出しています。
そして何よりも、この椅子ならではの特長が、背もたれの高さと、両サイドのやわらかな張り出し。
フリッツ・ハンセンを代表する名作「エッグチェア」にも通ずるものがあります。
視線や音をやさしく遮りながら、まるで自分だけのコクーン(繭)の中に入ったような感覚に。
首を優しく支えるネッククッションは、積層合板に柔らかいフォームが取り付けられており、首や肩への負担を軽減します。
このクッションは2つの金具で取り外し可能なので、いつでも清潔に保つことができ、必要に応じて交換することも可能です。
専用フットスツール
専用のフットスツールを組み合わせれば、さらに快適性がアップ。足を伸ばしてゆったりと身を預ければ、まさに至福のラウンジ空間が完成します。
座面とフットスツールのクッションには、ほどよい弾力の成形フォームを使用。
体のラインにフィットして、もっちりとした柔らかさに包み込まれます。
その一脚が、空間を変える
ロオチェアは、そこに置くだけで、空間全体に“物語”が生まれる、そんな存在感のあるラウンジチェアです。
自分だけの静かな居場所を、リビングの中に

▲中央ソファ:アルファベットソファ
サイドテーブル:リトルフレンド(ホワイト)
リビングの中で、ロオチェアは家族が集まるソファとは異なる「自分専用の特等席」を創り出します。
滑らかな曲線が場の緊張感をやわらげ、見るからに心地よいこの椅子に腰かければ、周囲の賑わいから切り離された、自分だけの居場所が静かに立ち上がります。
そこが家族や友人が集まるリビングであっても、ロオチェアのまわりには自然と“ひとりのための静かな時間”が流れはじめます。
みんなの空間のなかに、そっと自分だけの特別な場所をつくることができるのです。
ロオチェアは、日常の喧騒から少し離れて、心の余白を取り戻す場所を、さりげなく差し出してくれる存在です。
お部屋のコーナーに自分の特等席を

▲サイドテーブル:リトルフレンド(ウォルナット)
リビングの隅や、廊下の突き当たりといった「デッドスペースになりがちな一角」こそ、ロオチェアの存在感が際立ちます。
この一脚を印象的なソロアイテムとして配置するだけで、空間が一気に引き締まり、上質なムードへと変わります。例えば、壁面やコーナーを活用し、そこにロオチェアを主役に据え、隣に小さなサイドテーブルと読書灯を添えてみてください。
わずかなスペースが、まるでホテルのラウンジのような贅沢な読書コーナーや、夜景を眺める静かな思索の場へと変貌します。生活感のある日常の中に、ロオチェアは「非日常の安らぎ」をスマートに差し込んでくれるのです。
ハイメ・アジョンのアイテムで揃えて、個性あふれるリビングに

▲中央ソファ:フリソファ
右ラウンジチェア:フリチェア
ソファ横サイドテーブル:アナログ / JH43A
中央コーヒーテーブル:JH63A(ライトベージュ)
スタンドライト:カイザーイデル(ホワイト)
同じくハイメ・アジョンが手がけたアイテムと組み合わせることで、空間に統一感と物語性が生まれます。
フリソファやフリチェア、アナログテーブルなどを並べることで、どこを切り取っても角のない、やわらかなラインで構成された、アートのようなラウンジシーンが完成します。
有機的で遊び心のあるフォルムと、どこか詩的な色づかいは、ハイメ・アジョンならではの美意識。
すべてをそろえる必要はありませんが、同じデザイナーの感性でつながることで、空間に一体感と奥行きが自然と生まれます。
こんなふうに、デザイナーの世界観でそろえるコーディネートも、楽しみ方のひとつです。
選べる素材、選べる脚。あなたの暮らしにぴったりの一台を
ロオチェアは、張地と脚部の仕上げが選べる仕様です。空間のテイストや好みに合わせて、細部までこだわることができます。
張地(ファブリック)
ヨーロッパの一流ブランド御用達のテキスタイルメーカー、Kvadrat(クヴァドラ)社製の上質なウール生地を採用可能です。やわらかで温かみのある印象を持ち、空間にぬくもりと彩りを添えるファブリックは、豊富なカラーバリエーションと織りの表情が魅力。まさに“自分だけの特別な一脚”を叶えるための素材です。
ウールは天然素材ならではの機能性にも優れており、発色の美しさはもちろん、湿度を調整する性質から夏はさらりと、冬はあたたか。さらに、汚れにくく、グリップ力も高いため、くつろぎの姿勢をしっかり支えてくれます。
シェル部分(外側)とクッション部分(内側)の張地は別々に選ぶことが可能です。色や素材を変えることで、自分だけの特別なロオチェアを創り出すことができます。
※張地の価格カテゴリーが異なる組み合わせでお選びいただく場合は、外側にお使いになる張地のカテゴリーに準じた価格となります。
≫張地一覧価格表はこちら
ご自宅にどの生地が合うかお迷いではありませんか?
CONNECTでは、お部屋の雰囲気にぴったりの、あなただけのロオチェアの生地選びをサポートいたします。まずは、お気軽にCONNECT公式LINEまでお問い合わせください。

脚部
脚部は2種類からお選びいただけます。
■ラッカー仕上げ無垢材 オーク

温かみのある空間がお好みなら、オークの無垢材を使用したウッドベースを。
オークのウッドベースを選べば、無垢材ならではの豊かな質感が、ロオチェアのモダンなデザインに温もりと安心感を添えます。まるで家族の温かい団欒を見守るような存在感です。
やわらかさや可愛さを求める方にぴったりの、優しく穏やかな雰囲気を演出します。
■アルミニウム サテン仕上げ

サテン仕上げのアルミベースを選べば、その滑らかな光沢が洗練された雰囲気を際立たせ、モダンな空間にも調和します。
マットでありながらも光沢を帯びた質感は、空間にクールでなめらかな印象を与え、丸みを帯びたラインと相まって、都会的な居住空間を一層引き立てます。
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
・ファブリック
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/textiles
・木材(ラッカー仕上げ)
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/lacquered-or-coloured-wood
・アルミニウム
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/aluminium
ロオチェアを実際に体感できる場所
FRITZ HANSEN TOKYO
- 住所
- 〒107-0062
東京都港区南青山2-27-14 1F&2F
- ※CONNECT東京オフィス(FRITZ HANSEN TOKYO から徒歩3分)のスタッフがご案内することもできますので、ご希望の方はぜひご連絡ください。(TEL:070-9201-3293)
CONNECT 札幌ショールーム
- 営業情報
- 【事前予約制】月-金 11:00-17:00
【定休日】土・日・祝※イベント時除く
- 住所
- 〒060-0909
札幌市東区北9条東6-2-23 北9条シティハウス 1階
(駐車場7台あり)
- TEL
- 011-768-7177
Tenmaya Premium Living Gallery By CONNECT
(岡山天満屋プレミアムリビングギャラリー)
- 営業情報
- 10:00~19:00
- 住所
- 〒700-0822
岡山県岡山市北区表町2丁目2-68
天満屋 岡山本店 表町別館
- TEL
- 086-231-7610
丸亀 CONNECT HOUSE Planning Studio
- 営業情報
- 【事前予約制】月-金 11:00-18:00
- 住所
- 〒761-2407
香川県丸亀市綾歌町富熊428-1(駐車場あり)
- TEL
- 0877-85-9717
ハイメ・アジョン
アジョンのデザインはなぜ、こんなにも人を惹きつけるのか?
彼の作品に共通するのは、どこを取っても角のない、柔らかな曲線美。個性的でありながら空間にスッと馴染み、遊び心と上品さを同時に感じさせる、唯一無二のデザインです。アジョンにしか描けないそのラインは、まるで家具が語りかけてくるかのような、生き生きとした存在感を放っています。
若い頃から旅と芸術に強く惹かれ、ロンドンやパリ、ミラノを渡り歩いた経験が彼の感性を育みました。
アルネ・ヤコブセン等、先人の偉大なデザイナーの影響を受けつつ、現代の家具デザインに新たな風を吹き込む彼のプロダクトは、デンマーク国内でも“現代の新たなクラシック”と呼ばれるほどで、タイムレスな魅力を備えた未来の名作として高く評価されています。
アートとデザインを行き来しながら、時代にとらわれない家具を生み出し続けるハイメ・アジョン。その作品は、使う人の心にそっと寄り添うと同時に、空間そのものに詩的な豊かさをもたらします。
FRITZ HANSEN
時代を超えるデザインが集う、北欧の老舗ブランド

フリッツ・ハンセンは、創業150年以上の歴史を誇るデンマークの老舗家具ブランドです。創業以来、アルネ・ヤコブセンやポール・ケアホルムといった巨匠デザイナーとのコラボレーションにより、時代を超えて愛される名作を生み出し続けています。
クラフツマンシップと北欧のデザイン哲学が融合した家具は、木製以外にもスチールやレザーといった上質な素材と、洗練されたフォルムが特徴。セブンチェアやエッグチェアなど、彫刻作品のような名作の数々。単なる家具ではなく、空間全体を洗練された雰囲気に包み込みます。家具のみならず、照明やアクセサリーまで、トータルインテリアを提案できる豊富なラインナップも魅力です。