お部屋が華やぐアートピース。白鳥のような名作椅子
白鳥が羽ばたこうとする一瞬の、優雅な動き──
その“動”の気配を、ひとつの椅子にとらえたのがスワンチェアです。
有機的なフォルムは、彫刻のように流れる曲線を描き、座った人の姿さえも美しく見せてくれます。一本脚のベースがまるで白鳥の細く伸びた脚のように、すっと空間に立ち上がり、浮遊するような軽やかさを感じさせてくれます。
1958年、建築家アルネ・ヤコブセンによってデザインされて以来、スワンチェアは“ミッドセンチュリーデザインの象徴”として、世界中の空間で愛されてきました。
それは単なる椅子ではなく、生活空間に詩的なリズムと気品をもたらすアートピース──まるで日常にひとつの彫刻を添えるように。
そしてその美しさの裏には、高度なクラフツマンシップが宿ります。
彫刻家さながらに、粘土や石膏で何度も試作をくり返しながら、原型をつくりあげたヤコブセン。その意匠を形にするため、フリッツ・ハンセンの職人たちが精緻な技術でひとつひとつ丁寧に仕上げていきます。流れるような曲線に沿って張地を施すには、熟練した手仕事が欠かせません。
「自分が共に暮らしたいと思える家具をつくる」──ヤコブセンはそう語ります。そんな彼の哲学と、妥協を許さない美への探求心が、この一脚には息づいているように思えます。
凛とした姿勢で、美しく腰かけるチェア
スワンチェアに腰かけると、自然と背筋がすっと伸びる──そんな「凛とした座り心地」をもたらしてくれます。
クッションは、固すぎず柔らかすぎず、絶妙な張り感。
まるでソファと張りぐるみのダイニングチェアの中間のような心地よさで、リラックスしながらも、美しく整った姿勢を保てる絶妙なバランスです。
▲ 白鳥を象った滑らかな曲線美は、美しいだけでなく、身体にフィットする滑らかな3次元の曲面に設計されています。
座面高は40cmと、立ち座りしやすく、「ちょっと一休み」に最適なかけ心地。
小柄な方にもフィットしやすいサイズ感で、長時間座っていても疲れにくく、集中したいときにも、ただくつろぎたいときにもぴったりです。
「今まで、ついソファでダラダラ過ごしてしまっていたけど、この一脚を迎えたことで、暮らしへの向き合い方が変わった」と話す方も。
スワンチェアは、ただ“座る”だけでなく、“どう在るか”を問いかけてくれる椅子です。
身体をやさしく受けとめながら、心まで整えてくれるような椅子と言えるでしょう。
▲ 360度回転機能付きのため、座ったままその時々で自由に方向を変えることができます。
ある時は棚や壁の方を向いてじっくり自分の時間を、またある時は家族や友人と会話を楽しんだり、窓の外の風景を眺めたり...
自由でフレキシブルな過ごし方を叶えてくれる一脚です。
※オプションで、立ち上がると元の向きに戻る「オートリターン機能」付きも選択ができます。
視線をさえぎらない、コンパクトな美しさ
同じヤコブセンのラウンジチェアである「エッグチェア」とよく比較されるスワンチェア。しかし、その魅力はまったく異なるものです。
スワンチェアは、背もたれをあえて低く設計したローバックスタイル。
だからこそ、視線が抜けて空間が広く感じられ、どこに置いても圧迫感がありません。
「囲まれすぎない、だから、ほどよく心地いい。」
エッグが安心感をくれる“包み込むような”デザインだとすれば、スワンはより“開かれた”デザイン。空間にすっとなじみ、さりげなく華を添える存在です。
一人掛けチェアとしては小ぶりで、置き場所を選ばないサイズ感も魅力のひとつ。
どこに置いても、ひとつのアートピースとして、自分だけの特等席として、お部屋に華を添えてくれます。
「お部屋のここに一脚、特別なチェアが欲しい！」そんな方に、特におすすめしたいチェアです。
SWANのコーディネート例
洗練されたリビングシーンに
▲
・ラウンジチェア：FRITZ HANSEN / SWAN / RE-WOOL 198（ブラック / ナチュラル）
・スロー：FRITZ HANSEN / CLASSIC THROW
・ソファ：FRITZ HANSEN / LISSONI / PL112S / Sunniva 242
・コーヒーテーブル：FRITZ HANSEN / PLANNER COFFEE TABLES MC300 / 大理石 チャコール220
・折り畳み式スツール：FRITZ HANSEN / Fionia Stool / チーク材
・フロアランプ：FRITZ HANSEN / KAISER idell / Luxus フロアランプ / マットブラック（ソファ横のフロアランプ）
・ラグ：KASTHALL / GOOSE EYE SELECTION
ソファやラグ、コーヒーテーブルが揃ったリビングに、もう一脚、スワンチェアを迎えれば、空間に柔らかな余白と華やぎが生まれ、くつろぎのシーンがより完成されたものになります。
スワンチェアは、ローバックでコンパクトなデザイン。スペースを取りすぎず、視界の開けたオープンで抜け感に溢れるリビングシーンに仕上がります。
リビングの一角にそっと花を添えるように、控えめでいながらも、印象的な存在感がありますよね。
張地の色味を、ソファやラグ、コーヒーテーブルとトーンで合わせれば、空間に統一感が生まれ、より洗練された印象に。
仕上げにスワンチェアにスローを一枚掛ければ、一際上品な装いに。座っているときも、膝にかけてあたたかな心地で寛ぐことができます。
窓辺にSWANのコーナーを
▲
・ラウンジチェア：FRITZ HANSEN / SWAN / Christianshavn オレンジレッド 1131
・コーヒーテーブル：FRITZ HANSEN / A202 / グレーブローモ / クローム脚
・キャスター付トロリー：FRITZ HANSEN / AJトロリー / ブラック・カラードアッシュ
・バスケット：FRITZ HANSEN / BASKET
朝の光がやさしく差し込む窓際に、スワンチェアを中心としたラウンジシーン。日常の中に、特別な時間の流れるコーナーに。
お気に入りのコーヒーを片手に、ただ外を眺めながら過ごすひととき。
誰にも急かされず、思考も感情もふっと緩む。そんな心地よい朝のルーティンを、スワンチェアはそっと支えてくれます。
自然光がシェルにふわりと触れると、なめらかな曲線に美しい陰影が生まれ、まるで彫刻のようにシルエットが浮かび上がります。その静かな佇まいは、時間の流れさえ穏やかに変えてしまうようです。
スワンチェアがそっと差し色として彩りを添えてくれると、お部屋全体がぐっと表情を持ち始めます。
過ごし方に広がりをくれるチェア
ソファで並んで座るだけではない、少し距離をとった大人なコミュニケーションを可能にしてくれるのが、一人掛けのいいところ。
同じ空間にいながら、それぞれが自分の時間を過ごす──そんな豊かな在り方を、スワンチェアは自然に促してくれます。
ソファでくつろぐ人、ラウンジチェアで本を読む人。視線と気配をほどよく共有しながら、互いの心地よさを大切にできる空間に。
女性が一人で持ち運ぶことができ、置いた場所で自由に向きを変えながら過ごせる、小回りの利くチェア。
日々の暮らしの中で、様々なシーンで、静かな品格とささやかな贅沢を味わうことができる。
スワンチェアは、北欧の暮らしの中で大切にされてきた「ヒュッゲ」な時間を生み出してくれる存在です。
細部までこだわり抜かれたデザイン
背・アーム・座面が一体で成型された、継ぎ目のないなめらかなフォルムは、張地を美しく仕上げることが非常に難しく、熟練の職人による精緻な手仕事によって仕立てられます。ステッチの数さえ決まっており、すべてが寸分の狂いなく設計されています。
浮遊感際立つ、脚部のこだわり
彫刻的なシェルを軽やかに支えるのが、一本の支柱から四方に分かれる「スターベース」と呼ばれる脚部。ふっくらと質量感のあるシェルが宙に浮かんでいるかのような抜け感を演出しています。ベースは床にべったりとは着かず、グライドによってわずかにすき間を作り、細部に至るまで浮遊感を際立てています。
ベース部分には、異なる素材と仕上げを巧みに組み合わせることで、視覚的にも洗練された印象が生まれています。
支柱部分はスチール製で、表面には上品なマット感のあるサテン仕上げ。一方、4本に分かれる台座の部分にはアルミニウムが使用されており、仕上げにも二種類のコントラストが取り入れられています。側面は光を抑えたサテン仕上げで落ち着きを演出し、上部のみにはクローム仕上げが施され、まるで鏡面のような控えめな輝きを放ちます。
ひとつのベースの中に複数の素材と質感を組み合わせることで、視覚的なアクセントが生まれ、奥行きのある表情を見せてくれます。
足元には主にマットな仕上げを施すことで、ベースの存在感をあえて抑え、椅子全体の浮遊感を際立たせる設計に。そこに一部分だけクロームの光沢を差し込むことで、さりげなく品の良さを際立たせる──。
細部まで考え抜かれた、美意識と技術の融合とも言えるデザインです。
選べる張地で、自分らしい特別な一脚を。
スワンチェアの張地は、ファブリックかレザーからお選びいただきます。
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ファブリック
ファブリックタイプのスワンチェアには、ヨーロッパの一流ブランド御用達のテキスタイルメーカー、Kvadrat（クヴァドラ）社製の上質なウール生地を採用可能です。やわらかで温かみのある印象を持ち、空間にぬくもりと彩りを添えるファブリックは、豊富なカラーバリエーションと織りの表情が魅力。まさに“自分だけの特別な一脚”を叶えるための素材です。
ウールは天然素材ならではの機能性にも優れており、発色の美しさはもちろん、湿度を調整する性質から夏はさらりと、冬はあたたか。さらに、汚れにくく、グリップ力も高いため、くつろぎの姿勢をしっかり支えてくれます。
おすすめの生地：「Sunniva（スニヴァ）」
▲FRITZ HANSEN / スワンチェア（Sunniva 717）
ツイードのように一見シンプルでありながら、繊細な混色と複雑な織りで奥行きを感じさせ、光を受けるとさりげなくきらめく質感が特徴です。素朴さと高級感が絶妙に融合したこのファブリックは、58%ニューウールを主体に、ビスコースや亜麻、ナイロンなどをバランスよく配合。ウール生地でありながらちくちくせず、すべすべとした滑らかな肌触りで、見た目にも触り心地にも妥協のない一張です。
レザー
レザー仕様のスワンチェアは、その佇まいだけで空間に品格をもたらす、格別な存在感を放ちます。上品な光沢と滑らかな質感が特徴で、まさに“お部屋の主役”にふさわしい一脚。使用されるレザーは、世界中のハイエンドブランドが信頼を寄せる、デンマークの名門・ソーレンセン社製。厳選された原皮のみを使用し、世界トップクラスの品質を誇ります。
おすすめの生地：「グレースレザー」
▲FRITZ HANSEN / スワンチェア（グレースレザー / ウォルナット）
植物由来のオイルでなめす“ベジタブルタンニンなめし”によって、自然本来のなめらかな手ざわりと、深みのある色合いが際立ちます。表面には加工を施していないため、皮が本来持っているシワや血筋などのナチュラルマークがそのまま表れ、一点ものならではの風合いに。使い込むほどに艶が増し、時間とともに味わいが深まる——それはまさに、素材の魅力を育てていくような、長く寄り添う歓びです。
ご自宅にどの生地が合うかお迷いではありませんか？
CONNECTでは、お部屋の雰囲気にぴったりの、あなただけのEGGチェアの生地選びをサポートいたします。まずは、お気軽にCONNECT公式LINEまでお問い合わせください。
お手入れの仕方・お取り扱いの注意点
・ファブリック
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/textiles
・レザー
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/leather
・クローム仕上げ（ベースの上部）
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/chrome
・サテン仕上げ（脚部支柱部分・ベースの側面）
https://www.fritzhansen.com/ja/sales-support/care-and-maintenance/stainless-steel
スワンチェアを実際に体感できる場所
FRITZ HANSEN TOKYO
- 住所
- 〒107-0062
東京都港区南青山2-27-14 1F&2F
- ※CONNECT東京オフィス（FRITZ HANSEN TOKYO から徒歩3分）のスタッフがご案内することもできますので、ご希望の方はぜひご連絡ください。（TEL：070-9201-3293）
CONNECT 札幌ショールーム
- 営業情報
- 【事前予約制】月-金 11:00-17:00
【定休日】土・日・祝※イベント時除く
- 住所
- 〒060-0909
札幌市東区北9条東6-2-23 北9条シティハウス 1階
（駐車場7台あり）
- TEL
- 011-768-7177
Tenmaya Premium Living Gallery By CONNECT
（岡山天満屋プレミアムリビングギャラリー）
- 営業情報
- 10:00~19:00
- 住所
- 〒700-0822
岡山県岡山市北区表町2丁目2-68
天満屋 岡山本店 表町別館
- TEL
- 086-231-7610
丸亀 CONNECT HOUSE Planning Studio
- 営業情報
- 【事前予約制】月-金 11:00-18:00
- 住所
- 〒761-2407
香川県丸亀市綾歌町富熊428-1（駐車場あり）
- TEL
- 0877-85-9717
アルネ・ヤコブセン 植物を愛した完璧主義者
アルネ・ヤコブセン（Arne Jacobsen, 1902-1971）は、デンマークを代表するデザイナーであり、建築家としても名高い人物です。
彼のデザインの最大の特長は、建築から家具、照明、小物に至るまでを一貫して手がける“トータルデザイン”のアプローチにあります。建築と調和しながら、空間の中で機能し、美しくある家具を生み出すという哲学は、今なお多くのインテリアデザイナーに影響を与えています。
ヤコブセンのデザインはなぜ、こんなにも人を惹きつけるのか？
ヤコブセンは「デザインは単なる形ではなく、使う人々の快適さを考えたものであるべき」と考え、美しさと使い心地の両面を、細部にまで徹底的にこだわり抜いてプロダクトを作り上げる完璧主義者でした。
セブンチェア、アリンコチェア、グランプリチェア、スワンチェア、エッグチェア... 時代を超えて愛される名作の数々は、成形合板やファブリック、レザーといった異素材を駆使しながら、人間工学と彫刻的な美しさを見事に両立させています。
実はヤコブセンはもともと、植物学者になりたかったという背景を持っています。
彼のデザインには自然界からのインスピレーションが色濃く反映されており、自然の有機的な形状を作品に取り入れることに強い関心を持ち続けました。例えば、ドロップチェアのフォルムやリリーチェアのデザインは、自然界の形状や動きを模倣しており、ヤコブセンの植物学的な背景が彼のデザインに独特な影響を与えています。
総じて、アルネ・ヤコブセンはただのデザイナーではなく、空間そのものをデザインし、機能と美を両立させた革新者でした。自然美と人間的な温かみに包まれた彼の作品は、今もなお北欧デザインの金字塔として、世界中のデザイン愛好家に愛され続けています。
SASロイヤルホテル── トータル・デザインの傑作と名作家具の誕生
1958年、デンマーク・コペンハーゲンに誕生したSASロイヤルホテルは、アルネ・ヤコブセンが建築から内装、家具、照明、さらにはドアノブに至る細部までを手がけた、トータル・デザインの金字塔です。
「スワンチェア」「エッグチェア」「ドロップチェア」など、今なお世界中で愛され、デザイン史に刻まれる数々の名作が、このプロジェクトの中で生まれました。
空間にインテリアがどのような影響を与えるか、何十年も飽きられることなく訪れた人を感動させることができるか──
そんな想いを胸に、徹底的にこだわり抜いてデザインされた家具だからこそ、時代を超えて愛されるのでしょう。
FRITZ HANSEN
時代を超えるデザインが集う、北欧の老舗ブランド
フリッツ・ハンセンは、創業150年以上の歴史を誇るデンマークの老舗家具ブランドです。創業以来、アルネ・ヤコブセンやポール・ケアホルムといった巨匠デザイナーとのコラボレーションにより、時代を超えて愛される名作を生み出し続けています。
クラフツマンシップと北欧のデザイン哲学が融合した家具は、木製以外にもスチールやレザーといった上質な素材と、洗練されたフォルムが特徴。セブンチェアやエッグチェアなど、彫刻作品のような名作の数々。単なる家具ではなく、空間全体を洗練された雰囲気に包み込みます。家具のみならず、照明やアクセサリーまで、トータルインテリアを提案できる豊富なラインナップも魅力です。
