ラグは織り方でここまで違う!見た目と触り心地の秘密。【ラグ解説ブログ】
ラグ解説ブログ第4弾を担当するのは、CONNECTスタッフのtakitaです。
今回は、ラグ初心者だった私がCONNECTに入って学んだ「織り方」に焦点をあてて、ラグについて詳しくご紹介します。
前回までのブログはこちら
第1弾▶︎ 北欧ラグとは?魅力と特徴、おすすめポイントを分かりやすく解説!
ラグを見たとき、「あれ?このラグ、他のと織り方が違うな」と思ったことはありませんか?
確かに、様々な織り方があるのは分かっていても、その違いが実際に何を意味するのか、どんなメリットがあるのか、疑問に感じたことはありますよね。
私も、CONNECTでラグに触れるまでは、まさに同じように感じていました。
ラグの“織り方”の違いを知ったことで、見た目の印象だけでなく、肌触りやお手入れのしやすさ、さらにはお部屋の雰囲気まで大きく変わることに気づいたんです。
そこで今回は、そんなラグの“織り方”に注目し、その違いの詳細やそれぞれの利点についてご紹介します。
私の経験をもとに、「ウーブンラグ」と「タフテッドラグ」を中心に、聞きなれない織り方の名前や糸の種類についても解説しているので、ラグ選びに悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。
ぜひ、最後までご覧ください!
ウーブンラグは、織り機でたて糸とよこ糸を交互に織り上げる、昔ながらの技法で作られています。
特に北欧のものは、触ると丈夫で細やかな織り目に驚かされます。しっかり織られているため、長く使い続けてもへたりにくく、変わらない美しさが保てるのも魅力。リビングやダイニングなど、人が集まる様々な場所で気軽に取り入れられます。
たとえば、ダイニングで椅子を頻繁に動かすような場所でも、表面がフラットなウーブンラグなら引っかかりがなく、スムーズに椅子を動かせるのが嬉しいところです。
さらに、ウールやコットン、リネンなど天然素材を使ったものが多く、見た目にも上質で落ち着いた雰囲気を感じさせてくれます。シャープなデザインからあたたかみのあるデザインまで豊富に揃い、ナチュラルな空間からモダンな空間まで幅広く調和しやすく、美しさを保ちながら、お手入れがしやすく機能的なラグをお探しの方にぴったりです。
Tufted Rug(タフテッドラグ)
タフテッドラグは、「基布(きふ)」と呼ばれる土台の布に、専用の機械や手作業で糸を打ち込んで作られます。この技法により、色や形、模様の自由度が非常に高く、多彩なデザインを楽しめます。
毛足の長さや密度も豊富で、ふわっと厚みのあるものからスッキリとした短めのタイプまで、さまざまなバリエーションが揃っているんです。
また、タフテッドラグは上質な存在感と高級感を添える点も魅力のひとつ。素材の質感や織りの美しさが、空間を格上げし、洗練された雰囲気を演出します。
特に毛足の長いタイプは、足元がやわらかく沈み込み、素足で歩きたくなる心地よさです。踏むたびに毛の向きが変わり、光の当たり方や見る角度で陰影や色味が微妙に変化。繊細な動きと奥行きを感じさせ、お部屋に立体感をもたらします。
リビングで家族団らんの時間を過ごしたり、床に寝転んでリラックスする空間にぴったり。寝室に敷けば、ふかふかの足元が優しい眠りを誘い、ほっと安らぐ雰囲気に変えてくれます。
「やわらかくて踏み心地のいいラグが欲しい」「高級感がほしい」そんな方に、タフテッドラグはまさにおすすめの一枚です。
織りの種類をもっと詳しく!
▲KASTHALL/GOOSE EYE SELECTION/SOHO580
ウーブンラグやタフテッドラグの違いを知ると、「ラグって意外と奥が深いんだな」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実はその奥深さは、“織り”の種類にもあります。ラグの印象は、素材や色だけでなく、織りの種類や表面の仕上げによっても大きく変わります。
好みやライフスタイルに合った織り方を知っておくと、ラグ選びがもっと楽しくなります。ここでは、代表的な織り方をいくつかご紹介します。
ウーブンラグの織りの種類
平織りは、織り方の中で最もベーシックでシンプルな技法です。たて糸とよこ糸を1本ずつ交互に織っていくことで、目が細かくしっかりと詰まった仕上がりになるのが特徴です。
そのため、丈夫でヨレにくく、子どもが走り回ったり、椅子を引いたり、毎日多くの時間を過ごすダイニングやリビングでも永く快適に使えるのが嬉しいポイント。
また、平織りは素朴でナチュラルな表情が魅力のひとつで、木製家具と合わせやすく、お部屋に温かみをプラスしてくれます。「何を選べばいいか迷ってしまう」という方にもおすすめの、使いやすくて頼れる存在です。
綾織りは、ジーンズにも使われるデニム生地と同じ織り方で、たて糸とよこ糸が斜めに交差するのが特徴です。表面に生まれる斜めの畝(うね)が、豊かな表情の変化を生み出します。
さりげない織りの表情に遊び心があり、平織りのシンプルさでは物足りない、ほんの少し個性を加えたい方にぴったりです。シンプルな色味でも、そのほどよい存在感が空間にリズムをもたらします。
タフテッドラグの種類
カットパイル
カットパイルは、ラグの表面に打ち込んだ糸のループをカットし、毛足をふんわりと立たせたタイプのラグです。この製法により、表面はとてもなめらかで、触れるたびに心癒される柔らかさがあります。
特に北欧のタフテッドラグは、上質な天然素材の糸をたっぷり使うことで、豊かなボリューム感が生まれます。糸が密に打ち込まれているため、長く使い続けても毛足のふんわり感が損なわれにくいのも特徴です。
また毛足に動きが出ることで、光の当たり方や見る角度によって見え方が変化し、ラグに豊かな表情が生まれるのも魅力。素足で歩いたときには、足元が包み込まれるような優しい感触が広がり、贅沢な心地よさを楽しめるでしょう。
静かに過ごしたいリビングや、朝の一歩を気持ちよく迎えたい寝室など、「くつろぎ」を大切にしたい空間にぴったりです。家で過ごす時間が、ほんの少し特別に感じられるような一枚で、日々の暮らしに上質な彩りを添えてくれます。
ループパイル
▲KASTHALL/LAV/WHITE805
ループパイルは、ラグの表面に打ち込んだ糸をカットせず、ループ状のまま残した仕上げのラグです。このループが弾力のある踏み心地を生み出し、足元に心地よい反発感を与えてくれます。さらにループ構造がボリュームを保ちやすいため、長くきれいな状態が続くのも魅力です。
やわらかすぎず、固すぎない絶妙な踏み心地は、家族みんながくつろぐリビングにぴったり。適度なクッション性で長時間座ったり横になったりしても体が痛くなりにくく、快適に過ごせます。ソファの前に広げれば、読書やおしゃべり、テレビタイムがさらに充実するでしょう。厚みはほしいけど、毛足が長いラグは苦手という方におすすめです。
カット&ループ
カット&ループは、カットパイルとループパイルの二種類の毛足を組み合わせたラグです。この組み合わせによって、ラグの表面に繊細な凹凸と陰影が生まれ、それがまるで柄のように見えるのが大きな特徴。色や複雑な模様を使わず、一枚のラグの中にシンプルながらも豊かな表情が生まれます。
お部屋に柔らかなアクセントを加え、洗練された空間を演出するカット&ループ。パイルの感触が部分的に異なることで、足触りにも変化が生まれ、より心地よさを感じていただけるはず。「派手なデザインは避けたいけれど、アクセントが欲しい」そんな方にさりげなく個性が光る、洗練された一枚としておすすめです。
用途や好みに合わせて織り方を選べると、ラグ選びがもっと自由で楽しくなります。
たとえば、リラックスしたい寝室にはふわふわのカットパイル、家具の移動が多いダイニングには平織りなど。ちょっとした違いが、心地よさに大きく影響してくるんです。
知っておくと面白い「糸の種類」
ラグやファブリックを選んでいると、聞き慣れない言葉を目にしたことはありませんか?
ここでは、よく使われる専門的な糸の種類を、いくつかご紹介します。
◆ ブークレ
ブークレ糸は、糸にわざと「よじれ」や「凹凸」をつけることでふっくらと仕上げており、 くるんと丸まった糸が絡み合い、立体的で温かみのある表情をつくってくれます。
この独特の構造がブークレ糸の最大の魅力であり、単なる色や柄だけでなく、素材そのものが持つぬくもりや豊かな表情を空間に加えてくれるんです。
◆ 混紡(こんぼう)
異なる種類の繊維を混ぜて糸にすることを混紡と言います。たとえば、ウールとリネンをミックスした糸など。
単一素材では足りない部分を補うことで、それぞれの繊維の長所を活かし、機能性や風合いのバランスを追求できるのが特徴です。そのため、お手入れのしやすさや耐久性の向上にも繋がります。
こうした糸の違いを少しだけ知っておくだけで、ラグの質感や見た目の違いがわかってきますよね。
「なんだかこのラグ、好きかも」と思ったとき、その“好き”の理由がわかると、もっと愛着がわいてくるのではないでしょうか。
とは言え、知識だけでは実際のラグ選びは難しいものですよね。
「わが家のこのスペースにはどんなラグが合うんだろう?」「こんな暮らしがしたいけど、どのラグが理想を叶えてくれるんだろう?」そんな風に迷うこともあるかと思います。
暮らしのシーンや、お部屋のスタイルに合わせて、CONNECTがおすすめするラグをご紹介します!
シーン別おすすめラグ!
ダイニングスペース

モダンな雰囲気の中にもナチュラルさや軽やかさのあるダイニングを目指す方に、ぜひご紹介したいのが、Kvadrat(クヴァドラ)の「Kanon(カノン)」です。このラグをテーブルやチェアの下に敷くだけで、お部屋がパッと明るくなり、どこかやさしい雰囲気に。
たとえば、フリッツハンセンのA603スーパー円テーブルのようなクローム脚の家具と合わせることで、モダンな美しさにやさしい温かみが加わり、居心地のよい空間に仕上がります。
一見シンプルな白いラグに見えますが、実は2色の糸を丁寧に織り交ぜることで、光の加減や見る角度によって表情が変わります。控えめながらも、じっくり見ると奥行きがあり、ラグ全体にやさしいニュアンスが生まれているのが特徴です。
そして、毛足が短いウーブンラグなので、椅子の出し引きもスムーズ。万が一食べこぼしてもサッとお手入れできて、毎日を気持ちよく過ごせます。
家族と食事を囲む時間、友人を招いて語らうひととき。そんな大切な日常を、足元から心地よく支えてくれるのが「Kanon」です。見た目の美しさと、暮らしやすさのどちらも大切にしたい方にぴったりのラグです。
リビングスペース
お部屋のリビングを、北欧モダンスタイルにしたい方へ
“ガチョウの目”を意味する、細やかでリズミカルなパターンは、空間に深みをもたらし、余白を活かすインテリアにほどよいアクセントをプラスします。上質なウールならではの踏み心地は、足元からあたたかさを届け、穏やかな時間の流れを感じさせてくれるでしょう。
木のぬくもりを感じたい、ヴィンテージ家具がミックスされた空間に。
たとえば、味わい深いヴィンテージ家具と、北欧デザインの名作PPモブラーのPP16を合わせたお部屋には、KASTHALL(カスタール)の「SPIRE(スピーレ)」がよく合います。タフテッドラグならではのふっくらとした質感が足元にやさしい厚みをもたらし、空間に穏やかなぬくもりを添えてくれるのです。
また、やわらかな陰影をつくる控えめな色味は、主役の家具をさりげなく支えながら、空間にやさしい表情の変化をもたらします。自然光が差し込むと毛足がやわらかく輝きを放ち、そこにいる人の心までほっと和ませてくれる、そんな一枚です。
ラグは毎日目にし、足に触れるものだからこそ、「これだ」と思える一枚を選びたいですよね。
とはいえ、色や素材、サイズなど、実際に選ぶとなると迷ってしまうこともあると思います。
そんなときは、CONNECTにご相談ください。
お部屋の雰囲気や用途、ご希望のサイズ・カラー・素材感をもとに、暮らしに寄り添う一枚をご提案いたします。
「自分に合うラグがわからない」「床や家具と合うか不安」など、どんな小さなことでも大丈夫です。
下記の公式LINEまたは商品ページより、お問い合わせをお待ちしております。
まとめ
今回のブログでは、ラグの織り方や使用される糸の種類など、それぞれに特徴と魅力があることをご紹介しました。
それぞれのスタイルに調和しやすい素材やデザインがあり、お部屋の雰囲気や使い方に合わせて選ぶことが大切です。
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この記事を書いた人
CONNECT
こんにちは。ライフスタイルショップ「CONNECT(コネクト)」です。北欧のブランド(ルイスポールセン・フリッツハンセンなど)を中心に照明・家具・ヴィンテージ家具やインテリア雑貨をセレクトし、販売しています。 また、インテリアから考えるお家づくりも手がけています。